−−現在、女子プロ界が低迷していると言われてるが。
風香 それは、私がデビューしたころから深刻化されてましたから、今となってはもう慣れちゃいましたね。でも、最近、NEOの後楽園ホール大会に特別参戦させていただいてるんですけど、いつも満員で、今が悪いとは感じませんね。
−−全盛期は東京ドームや両国国技館に女子プロレスが進出していたが。
風香 そんな伝説を聞いたことがあります(笑)。今は、遠い世界に感じますね。でも、いつかは…という夢もあります。
−−もう1度、ブームを呼ぶためには?
風香 テレビでやるのが大事ですね。でも、今、時代はプロレスだけやってても受け入れられない。エンターテインメントに色づけして、いろんな人が楽しめるようなプロレスを提供していけばウケるとは思うんですけど、どうしても、プロレスというのは大きい人が殴り合って、血を流すというイメージがあると思うんです。
−−一言で言うと“怖い”イメージ?
風香 はい。私も最初は、そう思ってました。でも実際にやってみると、そういう暗いイメージじゃないんです。リング上の激しさ、スピード、華やかさ、リング下では見られない形相…。それをひとつのキャンバスで披露するプロ集団がプロレスラーなんですよ。本当に観てくれれば、その凄さが分かると思います。
−−それを観てもらうための作戦はある?
風香 まず、興行内容ですが、子供でも女性でも高齢者でも楽しんでもらえるようなものにする。歌、ダンス、K-1の入場のような華やかさなんてあればいいですよね。そういうのを、今「風香祭」でやってるんですよ。2年前に始めて今回で10回目。評判も上々ですよ。
−−宣伝はどうする?
風香 私が体を張って、テレビ出演をします!
−−体を張る?
風香 たとえば、私、タイとか中国へ格闘技の修行に行きたいんですよ。そのとき、カブトムシの幼虫やコウモリを食べなきゃいけなかったら食べるし、何でもやるから行かせてほしい。それで、女子プロの知名度も上がればいいじゃないですか。あと、以前、「踊る!さんま御殿!!」に出演させていただいたんですよ。すごく楽しかったので、もう1度出たい。バラエティーは面白いから出演したいです。
−−「クイズヘキサゴン」のような番組出演は?
風香 出てみたいですけど、私、おバカキャラではないと思います(笑)。あと、プロレスもスポーツですから、ぜひとも「ジャンクSPORTS」に出たい。レスラーで出た人いないじゃないですか? 先陣を切って行きたいですね。それに、私、ダウンタウンのファンなんです。浜ちゃんに会ってツッコまれたい!
−−ルックスを武器にテレビ局に殴り込みですね。
風香 私は体も大きくないんで、私のキャラでできることをして、女子プロレスの知名度をもっと上げていきたいんです。各テレビ局の皆様、どうぞよろしくお願い致します。
夢はブアカーオと結婚! 風香は、勢いに乗って大好きなK-1戦士の名前を挙げて求愛宣言までしてのけた。「あの笑顔と、純粋な顔立ち。タイプなんですよ。結婚したい!」
結婚したら? の質問には「子供は上が女の子、下が男の子でふたり欲しい」と現実的だ。
では実際のところにメスを入れると、「あ、でも、今、結婚は全然考えてないんです。やりたいことがいっぱいでもしブアカーオにプロポーズされても、ちょっと待ってもらいます」。
というのも、昨年はメキシコ、今年は韓国へ遠征。今後プロレスで海外進出するも夢のひとつだからだ。海外に行けば必ず、日本人はヒール(悪者)扱いにされるものだが、風香はかわいいルックスから、いきなりスーパー・ベビー(超善人)というVIP待遇まで受けた。本人が大乗り気になるのも無理はない。
しかも、今年はブラック風香にも挑戦する。「マスクをかぶったりもする。ヒールにも挑戦したい。今のイメージにとらわれないように、持ち味を生かして、冒険してみたい」
最近、髪を短く切って、金髪に染めた。「変身願望は、以前からあった」と話すが、女が髪を切るときは、覚悟を決めたとき。大好きなブアカーオでも風香の勢いは止められないようだ。