24日、V・ファーレンのホームタウンである長崎市は、長崎駅から北側にある工業跡地の再開発に関し、チームの親会社である「ジャパネットホールディングスグループ」を優先交渉権者に決定したと発表。これにより、近い将来この土地にチームの新スタジアムが建設されることが濃厚になったと複数メディアが報じている。
発表が掲載されている長崎市の公式サイトによると、今回の土地は現在三菱重工業が所有している「幸町工業跡地」で、既に三菱・ジャパネットの両社は基本協定書の締結を行っているという。
また、発表コメントの最後には「長崎市及び県内全体の活性化に資するプロジェクトとなるよう、取り組んでまいりたいと考えています」との記述もあり、新スタジアム建設に対する地元政財界の前向きな姿勢が伺える。
昨シーズンの開幕前後には経営問題に見舞われていたチームが、ピッチ内外で見せる驚きの変貌ぶり。今回の一件を受けて、ネット上では「ますます応援したくなった」「これは面白いことになりそう」「できたら絶対遠征しよう」と、V・ファーレンをはじめとした各チームのサポーターから喜びの声が挙がっている。
ただ、同じくJ1を戦っているサンフレッチェ広島のサポーターからは「うちにも欲しいなあ」「追い抜かされちゃったね」「長崎が本当に羨ましい…」といった羨望の声が。2003年から検討が始まったサンフレッチェの新スタジアム建設構想が、15年経った現在でも着地点を見出せていないという現状がこうした声の背景にあるようだ。
お互いに“平和都市”という共通点を持っている広島と長崎。ただ、“新スタジアム建設”という観点から見ると、両都市の明暗は分かれてしまっているのかもしれない。