それは大きさ約60センチほど、全身に毛はなく、丸く暗い目をしていた。青年達は高速道路を走行中、突然空に赤く輝く円盤状の物体が浮かんでいるのを目撃。小型の円盤はそのまま高速道路上に降りてきたが、彼らのトラックが近寄ってきたのを知るとゆっくり浮上しはじめた。だが、その時には既に道路上に3人の小柄なエイリアンらしき小さな人影が降りており、そのうちの1人をトラックではねてしまったというのだ。なお、その後円盤はすぐに現場に戻ってきて、残る2人のエイリアンを回収して飛び去っていったという。
当時、ジョージア州ではマリエッタ近郊にて大型で円錐形をしたUFOの姿が複数回目撃されていたため、メディアはこぞって彼らの証言を掲載し、より詳しい当時の状況を聞きたがった。また、彼らはひき殺してしまったエイリアンを冷凍保存していたため、記者達は彼らにエイリアンの死体を撮影させてほしいと頼み込んだりもしたらしい。
だが、このエイリアンの死体を見た記者の中には、本物かどうか疑問を持つ人物も少なからずいた。そこで警察は解剖学や生物学の教授らにエイリアンの死体の鑑定を依頼した。その結果、エイリアンは尻尾を切り落とし、脱毛クリームで毛をなくさせた猿の死体であることが判明したのである。
UFOらしき物体を目撃し、エイリアンをひき殺してしまったと証言した3人の青年達は、仲間内の悪戯でこの騒動を思いついたのだが、思いの外メディアに注目されてしまい、大騒動になってしまったのだった。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所