昨年11月に放送されたインターネットラジオで、打越氏が「ガン闘病中のたかじんさんに、さくらさんは『ガンがうつった』と、金銭を要求した」と、発言したことが発端だ。さくらさんは、妻として品性、人格に不名誉な損害を受けたとして1千万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴。裁判所は、双方に和解勧告を勧めていたが成立しなかった。裁判は非公開で進められているが、和解不成立で10月28日の判決を待つ状態だ。
裁判を取材している大阪在住のスポーツ紙記者は「打越さんは、お金を払ってまで和解する気はないそうです。もし負けることになったら、高裁、最高裁での判断を仰ぎたいと言ってます」と話す。
また、たかじんさんと付き合いのあったテレビスタッフは「打越さんは『ラジオの発言内容だけが問題にされたが、高裁では『純愛』の内容も争点にしていかなければいけない』と話しています。根本は『純愛』に書かれた内容について、『事実ではない記述があり、自分の名誉もさることながら、師匠(たかじんさん)の名を汚してしまった』ということなので」と打越氏の考えを代弁している。
また、たかじんさんの最後の弟子でマネージャーも務めたことがあるK氏も、『純愛』で名誉を傷つけられたとして、さくらさんと百田氏を訴える準備をしている。K氏は、2002年の春にマネージャーになり、たかじんさんが亡くなる5日前には面会し、弁護士とともにたかじんさんの遺言書の作成にも立ち会ったそうだ。
「こういった状況を作ってしまったのは僕の責任です。ずっと師匠のそばにいて、僕がこの流れを止められなかったんです。打越さんらにも迷惑をかけた。最後は僕が行かんと収まらない」(K氏)
『純愛』をめぐっては、さくらさんと元妻の長女ら親族との間で、出版差し止めなどの争いも起っている。たかじんさんが亡くなって1年10カ月が経つが、これではまだ安らかに眠れそうにはない。