その真価は日本でなくひと足早くドバイデューティーフリーの圧勝で発揮されたが、ここは日本でも一気に最強馬にのし上がるチャンスだろう。
ドバイに続いて香港にも遠征。海外で転戦してこれが復帰戦になるが、調整に抜かりはない。1週前の13日には栗東DWコースで1週前追い切りが行われ、終い重点に6F85秒3。ラスト1Fは11秒2と世界でも屈指の切れ味は健在だ。
「帯同馬がいたドバイはそうでもなかったけど、香港は1頭だけで馬が寂しかったみたい。馬体が減ったのはそのあたりも影響したんだろう。今はいい感じだよ」と松田博師はうなずいた。
香港のエリザベスII世Cは3着。体調に加え、スローな流れを後方から追走する展開にも泣かされた。それでも、馬場の外を一気に追い上げた末脚に地力の高さをうかがわせた。
「今は太いぐらいに体が戻っている。このひと追いでちょうど良くなるだろう。名前だけでなく勢いのある馬がそろったけど、ウチのもたくましくなってきたから。期待している」と師は続けた。
ドバイではダイワメジャーを問題にしなかった。アドマイヤメイン、アサクサキングスと逃げ馬がそろい、ペースも向きそうなだけに、持
ち前の瞬発力が爆発しそうだ。
【最終追いVTR】7Fから意欲的に追われる。道中もそれなりのラップを刻みながら、ラスト11秒4は立派。馬体にも程よく張りがあり、100%に近い仕上がりにある。