その岡田会長が6月29日の定時株主総会で取締役から外される事態となった。
「会社側は任期満了や経営陣の刷新と主張していましたが、株主たちは皆、突然の事態に困惑していました。経営陣によるあからさまな岡田外しに映りました」(総会に出席した株主)
ユニバーサル社の筆頭株主は香港に設立された『オカダHD』で、岡田会長が設立し、同氏の子息らが株主。いわばユニバーサル社は岡田会長が実権を握っていることは周知の事実だった。この状況下で富士本淳社長以下の現経営陣による、岡田会長排除を画策する動きがあったという。
「昨年頃から当局に対し、岡田会長の背任行為に関する相談が富士本社長率いる経営陣より寄せられていたようです。もちろん会社は岡田会長が実権を握っており、追い出すにも手段がない。不正があったことを理由に会社から追い出す算段をしていたようです」(全国紙経済部記者)
これに激怒した岡田会長側は、富士本社長が不正を働いているという情報を捜査関係者に持ち掛け、双方の間で内紛に発展したというのだ。
その後、事態は表面化する。6月8日、同社が「特別調査委員会設置のお知らせ」をリリースした。岡田会長と取締役の1人が関わり、2年前に社内の決済をせずに第三者に20億円もの資金を無断で貸し付けしていたことを公表したのだ。
会社側は岡田会長に対し業務執行の停止を命じ、さらに同月19日には、同様の資金流出が新たに2件判明したと発表した。
多額の金を生み出すカジノやパチスロの利権を巡る泥仕合は、いずれ双方が生き残りを“賭ける”訴訟合戦にも発展しそうだ。