「このシリーズには、黄金のセオリーは何一つ存在しません。中年オヤジ扮する松重豊(52)が1人でぼやきながらひたすら飯を食うだけ。ロケット開発を巡る企業競争も恋愛も、犯人も一切、登場しない。当然、ドラマチックな展開があるわけでもないのに視聴率5%前後をキープしているのです」(放送作家)
たかが視聴率5%などと侮ってはいけない。OA放送はなんと夜中の0時12分からなのだ。
「ゴールデン&プライム帯(19時〜23時)に合わせると、視聴率10%近い番組になるんです。フジのドラマ『オトナ女子』や『サイレーン』は視聴率7%前後。これは、とてつもなくすごい数字です」(芸能プロ関係者)
制作費を聞いたら2度ビックリするはずだ。
「『孤独のグルメ』は1本当たり200万円弱。基本、オールロケ。美術セットも必要ない。主演の松重のギャラが35万円〜。他の出演者もエキストラなど含め20万円〜。あとは技術と人件費だけ。実は一番、お金が掛かっているのが、スタッフがロケハンと称して食べて飲みまくる飲食費だなんていう笑えない冗談が飛び交うほど」(テレビ関係者)
最近はDVDや番組連動本が発売され、副収入も途切れずに入って来るという。
さらに映画化企画も俎上に上がり出したという。
「予算は5000万円〜。通常の制作通りにやれば、余裕でお釣が来る計算です」(映画関係者)
この『孤独のグルメ』の成功を地団駄踏んでくやしがっているのがフジテレビだ。
「制作はフジの子会社である共同テレビ。'12年にOAが始まるんですが、そもそも、共同のスタッフは一番最初に親であるフジに企画提案をしていたんです。だが当時の編成は、鼻で笑って却下したそうです。採用していればフジがどれだけ助かったか…」(前出・テレビ関係者)
美味しい番組コンテツだ。