「あまちゃん」の平均視聴率は20.6%(数字は以下、すべて関東地区)で、ここ10年(03年後期以降)では、「梅ちゃん先生」の20.7%に次ぎ堂々の2位だった。
ただし、この数字はあくまでも、総合テレビで午前8時から視聴した人のデータにすぎない。現在、朝ドラはBSプレミアムで午前7時半から先行して放送されている。同枠での「あまちゃん」の平均視聴率は5.5%で、同枠で朝ドラの放送を開始した11年4月以降で最高の数字を弾き出していたのだ。
これまでの同枠での朝ドラの平均視聴率の最高は「梅ちゃん先生」の4.8%で、BSでの視聴率に関しては、「あまちゃん」が「梅ちゃん先生」を0.7ポイント上回った。
単純に総合とBSでの平均視聴率を足すと、「あまちゃん」は26.1%、「梅ちゃん先生」は25.5%で、実質的な視聴率は「あまちゃん」の方が高かったことになる。
BSで視聴率が5%を超えるのは、サッカーなどの人気スポーツの国際試合を除けば、異例なことだという。
朝ドラは7時半(BS)、8時(総合)の他、午後0時45分から総合で、午後11時からBSで再放送されている。朝が忙しい人は昼や夜に視聴していると思われるが、視聴率調査において、再放送での視聴は反映されない。従って、再放送を含め、1日に4回の放送がある朝ドラの視聴率は、実際にはもっと高いわけで、「あまちゃん」が多くの視聴者に愛されたのは確か。
放送が終わり、「あま(ちゃん)ロス症候群」なる新語も生まれている。NHKには、「私の青空」(00年前期=田畑智子主演)、「ちゅらさん」(01年前期=国仲涼子主演)、「どんど晴れ」(07年前期=比嘉愛未主演)、「てっぱん」(10年後期=瀧本美織主演)、「梅ちゃん先生」などのように、続編、スペシャル版の放送が期待されるところ。
(坂本太郎)