そんな中、急遽現れたのが萩本欽一のテレビ業界への復活説だ。
茨城ゴールデンゴールズの監督を辞めてから、あまり大きな動向の見られなかった欽ちゃんだが、実は地方で鋭意活動中だという。
欽ちゃんは三重の観光大使を務める縁で三重テレビ放送の報道制作名誉局長に就任。茨城ゴールデンゴールズの三重県での試合もあって三重テレビの現社長と親交が深まり、同局にて今年の3月まで放映されていた「キンさばっ!!〜近所の裁き〜」という番組をプロデュース。主な出演者はお笑いコンビのあさりどの堀口文宏らで、欽ちゃんも不定期で出演。当初は三重テレビのみの公開収録番組であったが、評価が高まり他の地方独立UHF局でも放送されるようになった。
そして、今年の4月から同局にて「欽ちゃんのニッポン元気化計画」というバラエティ番組が放送を開始している。内容としては、欽ちゃんが日本各地(主に三重県内)のある街を散歩し、その街で出逢った家族の触れ合いと絆を送るもの。視聴者からハガキやメール、携帯電話の動画などによる「家族ニュース」も募集する。こちらもやはり評価が高く、三重や中部・近畿地方の地方局だけでなく、テレビ埼玉や千葉テレビ、テレビ神奈川といった関東ローカル局でも放映されている。
このように、彼がプロデュースする番組が地方ローカルネットのものとしては評価が高く、放送局も地域を越えて増えてきているため、今一度東京にて番組のプロデュースや司会業に戻って欲しいと考えている業界関係者は多いのだという。
昔から現在に至るまで、また地方局で独自に面白い番組を作っているという実力と、誰もが知っていると言う知名度を兼ね備える欽ちゃんは、一連の“紳助ショック”の対応に追われ、後がまを探しているテレビ局としてはのどから手が出るほど欲しいもの。関係者の間では、「なんでも鑑定団」等の紳助の冠番組に代役で出し、反響が良ければそのまま続投という形を取る局も多いのでは、と見られている。もっとも、欽ちゃんは今の地方での活動にやり甲斐を感じているようなので、最終的には本人が首を縦に振らないと現実の物となる確率は低いのだろうが。
最近はこういった、一度東京など大手で出番をなくした人が地方局で評価を得て、再び全国ネットに返り咲くという現象が見られるようになってきた。再び欽ちゃんが画面の向こうで活躍する日が来るのも、そう遠い日のことではないのかもしれない!?