好発を決めたドンタクの鞍上・上村は絶妙にペースを操り、前半1000メートル通過は61秒7のスロー。スタミナを見事に温存させ、後続の追撃を振り切った。安田伊調教師は「気難しい面があるけど、きょうはしっかり走ってくれた。力さえ出し切れば、このぐらいはやれると思っていた」とオープン入りを決めた愛馬にご満悦だった。
14日の阪神で行われた「エリカ賞」(500万、芝2000メートル)は4番人気のアーリーロブスト(牡、栗東・本田厩舎)が軽快な逃げ脚を披露し、後続に3馬身差をつけて圧勝した。勝ち時計は2分03秒4(良)。
「ポンと出てマイペースで運べた。スタートが良くて抑えも利くし、スッと動けて乗りやすい」と吉田豊騎手。逃げたにもかかわらず、上がり3Fはメンバー中2位と、単に展開に恵まれたとはいい切れない好内容。出世レースとして知られるここを勝ったことで、今後が大いに楽しみになった。
13日の中山で行われた「黒松賞」(500万、芝1200メートル)は、道中2番手を追走した断然人気のエイシンタイガー(牡、栗東・西園厩舎)が、2馬身突き放す圧倒的な強さで2勝目を挙げた。
重賞でも(4)(3)着と好戦してきた実力はダテではなかった。「時計(1分8秒9=良)も速いし、力通りのレースで完勝でしたね」と、西園調教師は胸を張った。次走については「連闘で朝日杯FSに挑戦する予定。まだ八分ぐらいのデキで走っているから、疲れはない」と意慾満々だった。