ぽこた「僕も音楽で地方を回るんですけど、土地によって、お客さんの反応って違うじゃないですか。佐久間さんは、どう対応してますか?」
佐久間「ノリが良くなるまで、引っ張っちゃう。それでも、どうにもならないときもあるけど、やらないわけにいかないから、ぶったぎってやるしかないですね。1度、おじさま、おばさまばかりの立食パーティーがあって、主催者側がサプライズでお笑いライブを計画したんですよ。でも、お客さんはぜんぜん興味がなくて、円卓でゆっくり食べてる。“R-1”を獲った直後だったんですけど、誰もこっちさえ向かなくて。でも、最後までネタをやって、終わりましたよ。誰も観てないまま」
ぽこた「やりきるしかないんですね。僕らの場合は、おとなしい曲にいっそのこと、替えてしまおうとか、やりますけど(笑)。そんな状況でも大丈夫なように、メンタルを鍛えているとか、ありますか?」
佐久間「ないですよ。根性! ひとりでも楽しみにしてくれる人がいるかもしれないって思って、やりきります」
ぽこた「やりやすい会場、やりにくい会場なんて、ありますか?」
佐久間「ルミネ(theよしもと)がやっぱりいちばん、やりやすいですね。マイクやら、道具やら、環境がそろってるんで。外だと使えないものもあったりするんで、コントは劇場がありがたい」
ぽこた「まいったなぁっていうハプニングなんて…」
佐久間「音ネタをやったとき、音量が小さかったんですね。上げてほしいから、手で『上げて!』ってしぐさをしたら、音響さんがテンション上げちゃって(笑)」
ぽこた「えっ、本気で!?」
佐久間「はい。おじさんがテンション上げても、何も変わんないよってね(笑)」
ぽこた「おもしろいですねぇ。でも、おひとりだったら、全部が自分に返ってくるから、大変ですよね。コンビを組もうとか、考えたことはないですか?」
佐久間「ないですね。人づきあいができないのもあるし、自分が好きなことを全力でやりたいんで。ひとりのほうが、いいんです」
ぽこた「お休みってあるんですか?」
佐久間「あります、あります」
ぽこた「何されてるんですか?」
佐久間「釣りです。川魚のほうで。この前、初めて(滋賀県の)琵琶湖まで行って、あまりにも湖がキレイすぎて、釣る前に落ちちゃって(笑)。服はびしょ濡れで、携帯はアウト。たまたま近所に携帯屋さんがあって、僕のことを知ってくれてて、『佐久間さん、なんでこんなとこで機種変してんですか?』とか言われながら、結局、琵琶湖に行って、1匹も釣れず、濡れて、機種変して、帰ってきました(笑)。後日行って、釣りましたけどね」
ぽこた「そんな一面もあるんですね。今日は意外な一面をたくさん知れました。ありがとうございました」
【佐久間一行】‘77年9月生まれ、茨城県出身。‘98年にデビュー。
【ぽこた】2008年よりニコニコ動画への動画投稿を開始。歌手として活動するほか、ミュージカル出演など幅広く活動。‘11年12月にユニット「√5」(ルート・ファイブ)でメジャーデビュー。翌‘12年12月には、ソロミニアルバムをリリースして、ソロデビュー。