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日本柔道は時代遅れ 欧州のコーチを招へいすべき

 「柔道」がついにガケっぷちに立たされた。きょうの午後、男子のトリとして100kg超級に出場する石井慧(21)とともに、不振の男子の砦だった鈴木桂治(28)。アテネに続く2階級制覇は誰もが疑わなかった。ところがふたを開けてみれば、本戦どころか敗者復活戦でも一本負け。一度は柔道を辞めようとした鈴木のモチベーションの低さはともかく、指導方針そのものが根本から問われることになりそうだ。

 敗者復活戦。開始からわずか34秒、横落としで一本を取られた鈴木は畳に突っ伏したまま動かなかった。敗戦を自らに言い聞かせているかのようだった。
 試合前日、鈴木のブログ「絆 KIZUNA」には、<試合は明日だし、緊張は絶対にするし、緊張があるから最高の柔道ができる…みんなの思いは、オレが引き受けました…勝つときゃ勝つんだ!!って>と決意が明かされていた。しかし、その後、ブログは更新されていない。
 2003〜05年、アテネ五輪と2回の世界選手権で、重量級3階級制覇を達成。その一方で「(3階級制覇が)濃すぎて、その後はポカンとしてしまった」。
 毎日のようにサーフィンに興じるなど、柔道から離れる日々が続いた。「引退すればいいんだ」と陰口をたたくコーチもいたほどだった。その後、母校の国士舘高校の寮に泊まり込んで、後輩の懸命に練習する姿に発奮。もう一度、表舞台に立つことを決意、北京行きの切符を手にした。
 「シドニー、アテネと金を3つずつ取り、協会には指導方針は間違っていないという自負があった。その間に、ヨーロッパを中心に世界のJUDOはどんどん進化していた。口では『対応策は考えている』と言いながら、やっていたことは従来と変わらない、きれいに一本を取る柔道。長年のつけが、ついに出たというしかない」
 厳しく、そう指摘するのはスポーツ紙デスク。大学まで柔道をやっていた有段者だけに、日本の現状にも詳しい。さらに批判は続く。
 「ファンでも知っているように、世界の流れはパワーにものを言わせてポイントを稼ぐことに重きを置いている。たとえ、有効1つの差でも勝ちは勝ちと割り切っている。技の切れはなくても、審判に試合の主導権は握っていると印象づけるのがうまい。日本の選手は、これができないから指導を取られ焦って負けるパターンばかりなんです」
 日本の指導者は、就任8年目になる斎藤仁監督。きょうの石井がメダルを取っても、史上最低の2個になる異常事態に「今後はジュニアから見直す。柔道のスタイルも見直さないと、国外では勝てないと思う」と険しい表情だった。
 しかし、見直しの具体的な内容までには及ばずじまい。指導方針が変わったとしても、日本柔道の復活がかなうかといえば疑問が残る。欧州の動向に詳しいスポーツジャーナリストは「実績のあった選手を指導者にしても、もう打開はできない」と指摘。さらにこう続ける。
 「外部の血、具体的にいえば欧州のコーチを招くことに尽きる。外国人選手の戦い方を教えてもらえるだけでない。勝負に対するメンタル面の強化にもつながるメリットがあるからです」
 外国人の監督やコーチは、ほかの競技ではごく当たり前になっている。伝統より勝利を重んじれば当然、行き着く結論。
 男子に比べて結果を残した女子も、おそらくパワー優先のJUDOの時代が来る。五輪で実績を残した元選手がそのまま指導者になる時代は、もう終わってもいいのではないか。

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