おすすめは池田智毅(和歌山・68期)。38歳のベテランだが、A級の生活も長かった。S級優勝するまでデビューから11年かかった。じっくりと戦ってS1に上がった選手は、最後まで突っ込んで来るしぶとさが持ち味だ。惚れ込んだのは西武園FI。初日3着で3連単の超大穴の片棒を担ぐと、3日目は竹田和幸(岐阜)と同着の1着。
以前にも実績はある。選抜スタートだったが、四日市ナイターでは頭に抜けて2着がこれも穴男の中塚記生(熊本)。2車単4万1880円。3連単は鈴木守(神奈川)が入って34万6130円だった。大阪ラインの乾準一-古原勝己の3番手から追い込んで大金星を挙げている。今回も初日選抜の狙い目だ。弟子の堺文人(85期)中野彰人(93期)との練習が効果を挙げたのだろう。中野は8月の向日町記念で行われる93期ルーキーチャンピオンにも選抜された将来性十分の選手。中野相手の練習で師匠の池田の力もアップしているのだろう。
地元で人気だろうが、法月成祐も横の強引さだけでなく追い込み脚もついている。地元小田原FIで優勝して「今回も」と狙ってくるはず。絶好調の石橋慎太郎(静岡)マークで2着は堅い車券かもしれないが、準決の頭が狙い目。
西武園FIを病気欠場しているが、別府FIから地元戦に参加するはず。この人は研究熱心、いつも自分のレースビデオは何回も見る。だから展開によってはまくりも打つタイプ。準決は法月流しで薄めに抜けたら高配当だろう。
まくり快調なのは山口貴弘(栃木)。この選手は何故か中部地区のレースに強い。4月四日市で後閑信一(東京)を引いて優勝をプレゼントし、2着に残った。5月岐阜では菅田壱道(宮城)をひとまくり。大垣でも最近調子を上げている東口善朋(和歌山)を10秒8でまくって快勝している。いまや得点も110点台。先行の得点は追い込みに比べたら5点近くプラスする価値があるから、今回も石橋慎太郎の先行を一気にまくる場面は十分にある。また茨・栃の牛山貴広との組み合わせなら、牛山は目一杯引いて山口の2段駆けの場面もあるだろう。
もちろん、石橋もこれは承知している。まくりはちょっと苦しいバンクだから、2段駆けを許さないレースをしてくるだろう。前で突っ張りならそのぶん石橋の末脚は甘くなる。山口が中団で我慢して、思い切り大外をまくり追い込みで頭のケースもあるだろう。
このシリーズ人気は石橋、それに実績のある三宅伸(岡山)だが、3日間狙いたいのは、池田・法月、山口の3人だ。