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ダービー馬オーナーも夢ではない! 「一口馬主クラブ」の儲かり度(2)

 さて、現在20存在する中央競馬の一口馬主クラブだが、その実態は二極化しているという声もある。
 「いずれも、日本競馬界のガリバーといわれる社台グループに属するサンデーサラブレッドクラブ、社台サラブレッドクラブが典型ですが、高い馬を少ない口数で募集する“セレブなクラブ”と、東京サラブレッドクラブ、ロードサラブレッドオーナーズのように、手頃な値段の馬を数多い口数で募集する“大衆的クラブ”の二つに分けることができると思います。付け加えれば、キャロットクラブのトゥザワールドのように値段の高い名血馬を数多くの口数で募集するパターンもあります」(同・ライター)

 今年のクラシック戦線を沸かせている馬でいえば、セレブクラブに分類される社台サラブレッドクラブ所属のイスラボニータは、総額2400万円(この値段は同クラブとしてはかなり廉価な部類)の全40口で、一口が60万円。大衆的クラブといわれる東京サラブレッドクラブ所属のレッドリヴェールは総額1600万円の全400口で、一口あたり4万円で募集されていた。
 イスラボニータに関していえば、皐月賞までの獲得賞金額が約2億3000万円。8割と決められている馬主に入る賞金の40分の1は約460万円となり、毎月掛かる維持費、毎年払う競走馬保険料、クラブが取る手数料、分配金に対する税金などを考えても、この馬の一口馬主はかなりの黒字を計上していると考えられる。
 また、レッドリヴェールが桜花賞までに得た賞金額は約1億5000万円。イスラボニータ同様の計算を施すと、一口4万円に対し30万円の配当が出たことになる。こちらも、諸経費を引いたとしてもプラス決算と想像できる。

 もちろん、競馬界の最高峰、GIレースを勝つような競走馬は、ほんの一握り。そうではない大半の競走馬の収支はどんなものなのだろうか? 一口馬主歴7年という、40歳のサラリーマンに聞いてみた。
 「いわゆる大衆的な一口馬主クラブで、これまでに10頭の競走馬の一口馬主となりましたが、黒字収支になったのは、計5勝を挙げ準オープンクラスまでいった一頭だけです。とはいえ1、2勝しかできなくても、ある程度数多くのレースを走ってくれれば大きな損にはならないですね。馬代金は別にしてクラブに払う月々の経費は6、7千円ほど。大好きな趣味と考えれば、一口馬主は比較的安く楽しめるものだと思いますよ」

 近年、歴史的名馬も多数輩出している一口馬主クラブだが、このことには理由があると関係者が証言する。
 「長引いた不況の影響もあり、個人馬主に元気がないのが近年の日本競馬界の実情です。その中で世界的に見ても、熱心な競馬ファンに支えられ数も多い日本の一口馬主クラブの存在は、非常に大きなものとなっています。実際、社台ファームやノーザンファームといった社台グループの大生産牧場も、自らの系列以外の一口馬主クラブにまでいい馬を多数回していますし、現在の快進撃は当分続くのではないでしょうか」(競馬専門誌編集者)

 今週末に行われるオークス、来週末に行われるダービーの馬券を的中させるためにも、一口馬主クラブの所属馬を徹底的にマークすべしだ!

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