『恐怖の細道』の入口前に女性2名、男性2名のグループの計4名の男女が並んでいる(真ん中の男性は本お化け屋敷のプロデューサーの作家・山口敏太郎氏である)。この写真であるが一点、不可解な点があるのに皆さんお気づきだろうか。一番右端の男性の右腕にご注目いただきたい。
さきほど4名の男女とご紹介したのだが、彼の腕の後ろに謎の腕が確認できるだろうか。
男性の肩から伸びているもう1本の腕は異様に細くそして不気味極まりなく、見ようによっては男性の右腕からもう一本別の腕が生えてしまっているかのようである。
普通に考えれば男性の後ろにもう一名別のスタッフが写りこんだ、とも考えられるが撮影者いわく現場には写真に写っている4人しかその場にはいなかったと語っており写真を撮影した翌日に、はじめて謎の腕の存在に気がついたという。
山口敏太郎事務所はこの腕の正体について占い師であり霊能力者の菊実仔女史に鑑定してもらった。その結果、非常に興味深い事実が明らかとなった。
「私の見立てではこの腕の持ち主はやはり霊界の住人の可能性が高いです。私が霊視しました処、水辺が見えたのですが、この近くに川などはないでしょうか? もしもあるのならこの川から霊達が引っ張られてきています。ですので、最大の原因は川です。このお化け屋敷で何かがあるとか、何かがあったとかではなく、お化け屋敷とは霊的な波動(エネルギー)が出る場所ですので霊達がお化け屋敷に引き寄せられてしまうのです」
とのことであった。菊実仔女史は「近くに川がある」と鑑定しているのだが事実、お化け屋敷の近くには「長良川」という川が流れている。長良川は1976年に多数の死者や行方不明者を出した俗に「9.12水害」と呼ばれる大洪水が発生し一時期、お化け屋敷の運営している柳ケ瀬もかつて大打撃を受けていたという。
それでは、この腕の正体は洪水で亡くなった人の腕なのだろうか? 菊実仔女史は続けてこう鑑定する。
「何故、この男性に霊が写ってしまったかと申し上げますと、この男性と霊の男性は幼少期に何か同じような体験をしている。と言う事が共通点になっていて、その体験が二人を結びつけたと思うのです。それが霊を引き付けた原因かと思います」
また、これは後日判明したのだがこの写真の男性は大の釣り好きで、毎週自宅近くの川まで釣りにでかけるほどであるという。釣りが直接霊を呼び寄せたとはにわかには考えづらいがあまりに奇怪なシンクロニシティだったため記載する。
果たして男性の後ろの腕は水害で亡くなった生霊なのか? それともただの偶然だったのだろうか…?
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)