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酒気帯び運転で懲戒免職になった元中学教諭に逆転無罪判決

 埼玉県教育委員会は8月23日、今年1月に酒気帯び運転で懲戒免職とした元公立中学校の男性教諭(51=滑川町)の逆転無罪判決が確定をしたため、処分を取り消した。県教委が処分の取り消しを行うのは初めて。文部科学省によると、逆転判決による懲戒処分の取り消しは全国的にも異例だという。

 県教委によると、男性教諭は10年11月、滑川町の駐車場で酒気を帯びて、車を運転したとして道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕された。さいたま地裁で懲役5月執行猶予3年の有罪判決を受けたため、県教委は1月12日付で男性教諭を懲戒免職処分にした。しかし、5月に2審東京高裁で無罪判決が言い渡され、東京高検が上告せず無罪が確定していた。

 同5月の東京高裁での控訴審判決は、男性教諭が10年11月、焼酎約1.5リットルを飲んで、約15時間半後に別の車と接触事故を起こし、呼気1リットルから0.2ミリグラムのアルコールが検出されたと認定したものの、「飲酒運転の認識があったとは断定できない」として無罪を言い渡し、その後判決が確定した。

 男性教諭は当初から「アルコールが残っていると思わなかった」と主張。その処分について、県人事委員会に不服を申し立てていた。

 男性教諭は処分が取り消された23日付で退職届を出し、受理された。男性にはさかのぼって給与が支払われる。

 県教委は処分の取り消しについて、「今回は特殊な事案。今後も今まで通りケース・バイ・ケースで判断し処分を行う」と話した。
(蔵元英二)

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