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“アイドル密着時代”で襲撃事件は防ぎきれない! 問われる暴漢対策

 アイドル襲撃事件! これは起こるべきして起こった。
 マイナーなアイドルを警察は一人ひとり張り付いて守る手段を持たない。

 「俺がやった! 俺がやった!」
 刃渡り8.2センチの折り畳み式ナイフを持ち発狂する大男の足元に、冨田さんはギターケースを抱えたまま広がる血溜まりの上に横たわっていたという。

 事件は5月21日午後5時頃、東京都小金井市の雑居ビル地下1階のライブ会場につながる、階段の入り口付近で起きた。被害に遭った冨田真由さん(20=武蔵野市)は都内の私立大学へ通う傍らアイドル活動を行い、当日も予定されていたイベントで午後9時頃からの出番に合わせ会場入りしていた。捜査関係者によると、目撃者が21日午後5時6分に「女性が刺されている」と110番。その前に冨田さん本人が自身の携帯電話から110番していた。しかし、警視庁の通信指令センターで電話を受けた担当者が携帯電話の位置情報を確認していなかった。小金井署に出動を指示するのが遅れた可能性がある。
 「冨田さんは首から胸、背中にかけ約30カ所を執拗に刺されていました。現場にいた目撃者からの通報で間もなく警察が駆けつけ、男はその場で取り押さえられたのです」(全国紙社会部記者)

 傷害の容疑で現行犯逮捕されたのは、岩埼友宏容疑者(27)。群馬県伊勢崎市の出身で、現在は京都と大阪を往復する生活を繰り返していたという。
 「伊勢崎市内で兄姉のいる末っ子として育った岩埼容疑者は、幼い頃から身体が大きく、中学時代は柔道の90キロ級で県大会3位に入賞している。そのためスポーツ推薦で地元の高校へ進学したのですが、ほどなく人間関係のトラブルから中退したのです」(同)

 その後は、身長180センチと鍛えられた体を活かし土木作業員を中心にアルバイトをしていた岩埼容疑者。しかし、実家近くに住む兄によれば「口ベタで気持ちを表現するのが苦手だった」という性格で、どれも長続きはしなかった。
 岩埼容疑者を知る人物が言う。
 「アルバイトを転々としていたようですが、突然、『庭師になりたい』と言い出して京都へ移り住んだんです。その後は庭師の見習いとして働いていたと聞いていました」

 そんな中、岩埼容疑者は2014年頃に冨田さんの存在を知ったようだ。
 「今年1月から冨田さんに関するつぶやきを始め、直後からすでに独占欲が垣間見えていた。2月1日には《(プレゼントした)その時計要らないのなら返して。それは僕の『心』だ。》、さらに《もっと見下して馬鹿にしてみろよ冨田真由》(3月15日)、《お前それでも人間か》(4月28日)と、異常さがエスカレートしていったのです」(前出・記者)

 冨田さんは、危険な状況は乗り切った(5月25日現在)との情報もあるが、回復を祈るばかりだ。

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