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スクープ告発第2弾 忘年会・新年会に横行する食材使い回し カニ、ホッケ、から揚げ、ラーメン、枝豆… “残飯”調理の宴会厨房裏をバラす!〜ジャーナリスト・吾妻博勝〜(2)

 カニが主役とすれば、脇役も登場する。ホッケの開き、あるいはサンマの塩焼きである。
 「壁に貼ってある“本日のお薦めメニュー”にカニ汁と並べておくんです。不思議なもので、だれかが『俺、ホッケ!』と言うと、別の人が『俺、サンマ!』と言う。そして『俺も』『私も』となってきます。連鎖反応というか、酒のなせるワザですね。出しても、ほとんど食べないが、なぜかホッケにはチョコッ、チョコッと箸を出す。丸ごと残してくれるなら使えるが、箸で突いたホッケは再利用が難しい」

 ほぐした身をお茶漬け、チャーハンに使い、「網走お茶漬け」「札幌チャーハン」と名づけた日替わりメニューを作ったのが3年前。だが人気上昇の気配がないため、このメニューは'13年の新年会シーズン終了後に潰してしまったという。

 しかし、サンマの塩焼きはホッケとはちょっと違う。
 「塩焼きにダイコンおろしは付きものだが、うちでは最初に出した塩焼きはそれをやらなかった。客が残した丸ごとサンマを次の客に出すときだけ、ダイコンおろしを付けていました。1匹80円で仕入れたのが、2回使って計1000円の売り上げになっているから、これは仕方がない」

 ところが、つい最近の忘年会で、ちょっとした緊急事態が起きたという。
 「ヤクザでないことはわかっているが、坊主頭の怖そうなニイさんが『そっち側のサンマにはダイコンおろしが付いて、こっち側には付いていない。この店はたるんでいる!』と怒鳴りまくるんです。それが教訓になって、ダイコンおろしはドンブリで出すことにした。それぞれがスプーンで自由に取れるように。残ったのは当然、次の客に使う」

 店主は、「しかし…」と真顔で話を続けた。
 「神田(東京都千代田区)にある知り合いの店が、客に頼まれて近くの寿司屋から特上の寿司を届けてもらった。その中に寿司ネタがちょっと乾いたものが2個か3個あった。客がそこに噛みついてきたために大騒ぎになり、寿司屋が客の食べ残しを入れたことを白状したんです。結局、寿司屋が100万円脅し取られ、知り合いの店は連帯責任で50万円払わされた。『店を潰すぞ』と言われたら、そうするしかない」

 相手は、名の知れた暴力団の組員だったという。そして、店主はこうも言う。
 「バレたら、大きなツケが回ってくるから、使い回しはそれを覚悟してやらんとね。何があったか知らないけど、『餃子の王将』の社長みたいに撃ち殺されたら、元も子もないからね」

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