トヨタ自動車は、29日、ニュース番組「Live News α」のモータースポーツコーナーで、CM出稿の再開を明らかにした。日産自動車は、今年中旬からアニメ「サザエさん」でCMを再び始めている。
花王も10月からCM出稿する方針を明らかにしている。情報番組「サン!シャイン」に加え、バラエティー番組「ネプリーグ」や「土曜プレミアム」などでもCMが流れる予定だ。
食品大手の明治は8月以降に順次再開。サントリーやロッテなどは既に今月からCMを始めている。
NTTドコモは、12日と15日にサッカー日本代表戦でCMを出稿したが、今後は未定だという。NTTグループの他の企業については、これからのコンプライアンス(法令順守)改善の様子を見て判断するそうだ。
フジテレビに対しては、元タレント・中居正広氏をめぐる問題への対応をきっかけに、人権を軽視する企業体質やガバナンス体制の不備が懸念され、多くのスポンサーが、今年1月からCM放送を見合わせていた。今回、大手スポンサーが再開の動きを見せたのは、経営陣の刷新や人権に対する改革への取り組みが評価された形だ。
ネット上では、「まだフジの問題は解決していないと思う。スポンサーが戻るにはまだ早すぎる」「企業の社会的責任が問われる今、安易な復帰はリスクとなり得る」「企業側も消費者側も喉元過ぎればということなんですかね」と疑問の声も上がっている。
不祥事についてのニュース自体は減っており、このままなにもなければ、他の企業も徐々にCMを再開し始めるだろう。