『東洋ショー』にかけられた容疑は公然わいせつ。ストリップ嬢が下半身を露出し、客に写真撮影をさせていたというもので、経営者をはじめ従業員4人とストリップ嬢2人、さらに観客10人が現行犯逮捕されたのだ。
「同劇場は1985年に営業を開始した関西有数の老舗店。最大で120人が収容可能で、当日は40人ほどの客が美女の踊りに酔いしれていました。しかも、客の中には大阪市の水道局職員と京都府職員も含まれていたというオマケまで付いたのです」(地元風俗誌記者)
問題にされたストリップ嬢の有料写真撮影は、以前から当然のように行われていただけに、突然の摘発はファンのみならず、風俗業界へのショックも大きい。
「なにしろ『十三ミュージック』摘発から1カ月あまりでの出来事ですからね。この締め付けが今後、日本最大の遊郭街である『飛田新地』にも及ぶのではないか、ともいわれているのです」(同)
摘発の背景には、最近のストリップ業界に増えている“素人ダンサー”の取り締まり強化もあるようだ。業界に詳しい興行師はこう語る。
「今の劇場では、風俗サービスや写真撮影は、素人の受け持ち。劇場によってはそっちがウリのところもあります。そんな風潮に警察がダメを出し、風俗営業への取り締まりを強化している大阪市も乗っかった、ということでしょう」
『東洋ショー』を訪れると、摘発直後にもかかわらず営業はしていたが、壁にはプロダンサーのポスターがズラリと並び、以前見られた素人企画系のものは皆無。素人ショーは完全に排除の形をとっていた。
ある劇場関係者も言う。
「2つの摘発で、当面はアイドルダンサーを増やし、華やかさで勝負するしかありません。ただ、その分“露出度”は減るので、それがどう響くか…」
劇場から退いた素人たちに関しては、「最近、セクキャバやアルバイトサロンに、ダンサー出身のコが増えてきた」(十三の某飲食店主)との声も聞こえてくる。大阪風俗界を巻き込んでのストリップ摘発の余波は、続きそうだ。