「それと反比例するようにタミルさんの株が上がっています。ご存じのように、タミルさんはすでにモンゴルで韓国製シャンプーのCモデルとしてデビューし、首都ウランバートル市内のいたるところに看板広告があり、評判もなかなかです。この成功をステップに近い将来、来日して日本でも仕事をしたいという強い気持ちを持っており、関係者はすでに動き始めています」とマスコミ関係者は明かしている。
これに朝青龍の理不尽な行為で離婚を強いられた、ということが同情票が加われば、悲劇のヒロインとして一段と人気が沸騰するのは確実だ。タミルさんの人気が上がれば、非道なことをした朝青龍の人気が下がる。
このため、朝青龍は、日本ではブログで一方的に離婚を発表したものの、肝心なモンゴルでは記者会見などをする予定がないという。モンゴル出身の横綱第1号の朝青龍は、向こうでは国民的なヒーロー。もし離婚の事実が明らかになれば、人気急落は避けられず、怖くてできないのだ。
ただ、白鵬、日馬富士ら、これまで朝青龍の後塵を拝してきたモンゴル人力士たちにとっては、自分たちの株をあげるチャンスでいつも以上に気合が入っている。
「そうでなくても、1カ月もモンゴルに里帰りし、番付発表直後に来日してちょこっと稽古するような力士に優勝をさらわれては、ずっと日本に居残って稽古してきた者としてのメンツは丸つぶれですから。白鵬は腰痛のために少し出遅れていましたが、日馬富士と2日間、猛稽古を積み、調子を上げてきました」と協会関係者は解説する。
朝青龍がこの四面楚歌をひっくり返すには奇跡に近いパワーを発揮するしかない。果たしていまの朝青龍にそれだけのエネルギーがまだ残っているだろうか。