メイショウバトラーは2004年の阪神牝馬Sの後、脚部不安に見舞われ、実に1年半近くの休養を余儀なくされた。その後に陣営が選択したのは父メイショウホムラが活躍した舞台。砂への挑戦だった。
「もしダートで走らなかったら引退も考えていた。それがよくここまで頑張ってくれている。今じゃ、脚元の不安もまったくないからね」(高橋成師)
路線変更から1年3カ月近くで実に重賞7勝をマーク。トレーナーも予想だにしなかった活躍だ。とくに近走は5戦4勝2着1回…念願のGIタイトルまでもうあと一歩だ。
「前走の東京盃は2着に敗れたけど、ゲートを五分に出ていればおそらく勝っていた。それでも、初の千二ダートであれだけ走るんだから充実している」
昨年はJBCマイルでブルーコンルドの2着に惜敗。1年越しのJBC制覇に高橋成師も気合が入る。
「叩き2戦目で今度は体も絞れてきそう。それに走る気もかなり出てきている。ここで何とかGIを勝って、格好をつけたい」
悲願の“GI制覇”へ、機は熟した。