そんななか、女性がものまね系タレントで男性が生粋の芸人というパターンで、ゴールインする例も少なくない。流れ星・瀧上伸一郎もそのひとりだ。
流れ星といえば、ちゅうえいの一発ギャグ、安定感抜群の漫才で、子どもから大人まで幅広い層に支持されている。瀧上は芸人のなかではトップクラスのイケメンだが、16年3月、元タレントの小林礼奈さんとデキ婚している。
小林さんは、元AKB48の前田敦子のものまねで、『ものまねグランプリ』(日本テレビ系)や『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)などに出演。2人は『ワラッタメ天国』(フジ系)というネタ番組でも共演していた。交際に発展するきっかけは、小林さんのほうから送信したツイッターのダイレクトメール。会ったその日の夜、2人は結ばれた。小林さんは、一女のママだ。
いっぽう、倖田來未やSPEED、中森明菜や荒井由実ほか、『ものまねバトル』(日テレ系)で多くのものまねを披露してきたのは、福下恵美さん。夫は、知名度抜群の原口あきまさだ。
福下さんはこれまでに、グラビアアイドル、女優、歌手グループ・BeForUの一員ほか、多岐にわたって活動してきた。女優としてはドラマや映画や舞台、アイドルとしては写真集とDVDをリリースしている。現在は、4児のママ。夫婦でテレビに出ることが多く、「いやらしい声の○○」シリーズは大好評だ。元来オールラウンダーだけに、タレント復帰がありそうだ。
夫婦のコンビ芸人もいる。「かりすま〜ず」だ。夫は、爆笑問題やネプチューン、海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)ほか多くの人気芸人を輩出した“ボキャブラ天国”シリーズ(フジ系)で世に出た、幹てつや。妻は、浜崎あゆみのものまねだけでのし上がった、あゆ。
幹は“ボキャブラ”時代、キーボードでネタを奏でる音楽系だった。だが、ブーム終焉後は紆余曲折を経て、矢沢永吉のものまね一本に絞った。ダンナが永ちゃんで、嫁はあゆ。「かりすま〜ず」の由来は、ここにある。
16歳の年の差婚だが、すでに1歳の長男がおり、3人家族。現在は子育てまっさい中のため、仕事の現場には必ずといっていいほど、愛息子が同行。夫婦がステージでネタを披露しているとき、後輩芸人が控室で子守りをしているようだ。
あっちゃん、倖田、あゆ。嫁は全員、一流芸能人をマネて、芸人夫をゲットした。芸人夫婦にご多幸あれ。
(伊藤雅奈子)