◎キズナ
大阪杯を観るまでは、4強の争いと見ていたが、大阪杯の勝ちっぷりがあまりにも衝撃的で、一気に最有力に躍り出たキズナ。あのエピファネイアを子供扱いした凄味のある末脚は実に圧巻だった。同世代で前年のダービーの1、2着。秋の進路はそれぞれ違ったが、まだ同じ土俵にいるものと想像していた。ところがあの競馬である。3角あたりでは、届くの?もしかしたら内回りと外回りを間違えているんじゃないの? 観る側を不安にさせる位置取りだったが、動き出してからがもの凄かった。スピードの持続力が素晴らしく、もはや明け4歳の大将格を通り越して、現役最強馬にのしあがった、そんな一戦だった。
胸前、肩、トモ、筋肉の盛り上がりが前年とは大違いで、成長度合いが半端でないのは明らか。オルフェ世代の6歳ウインバリアシオン、GI4勝で阪神大賞典で復活したゴールドシップ、昨年の覇者フェノーメノの5歳勢2頭を凌ぐような勢いを感じさせるのが今のキズナだ。
初の3200mを懸念する向きもあるが、ロンシャン競馬場のタフな馬場で2400mのニエユ賞を勝っており、スタミナ面の心配は要らないだろう。高速馬場への心配も杞憂に終わるはずだ。
【馬単】流し(14)軸→(7)(8)(12)
【3連単】フォーメーション(14)→(7)(8)(12)→(7)(8)(12)
<プロフィール>
仲町通(なかまち・とおる)
在京スポーツ紙の競馬記者として美浦・栗東トレセンに足を運ぶこと20年。厩舎関係者への綿密な取材の下、穴党として数多くの万馬券ヒットの実績を持つ。この春、フリーとして転身。本名非公開。
※出馬表などのデータは、必ずJRA公式発表のものと照合し確認してください。