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荒木コーチよりもイケトラ? ヤクルト株主総会は大波瀾

 去る6月23日、ヤクルト本社の株主総会が開かれた。株主の1人(男性)から“衝撃的な意見”が飛び出した。「次の監督はOBのなかから選んで下さい」−−。球団社長の鈴木正氏は「具体的な人選はこれからです。貴重な意見として…」と濁したが、総会後、記者団に取り囲まれ、再び同じ質問を浴びせられた。野球担当も混じっていたからだろう。「荒木(大輔)コーチで決定か?」なる“ド真ん中の質問”も出た。
 鈴木球団社長は「(株主総会で荒木コーチは)候補者の1人とは言ったが、他の候補もいる。一部分だけ捉えて記事にしないでほしい」と言い直した。

 他の候補? 小川淳司・監督代行もそのなかに含まれているのだろう。一部では「池山(隆寛)、広沢(克実)も候補に入ってきた」という声もあるが、高田繁・前監督の退任後、その向きはかなり強くなってきた。
 まずは、プロ野球解説者がこう言う。
 「昨年も楽天・三木谷浩史代表取締役会長兼社長が思わず(?)新監督招聘の動きを聞かれ、『野村前監督の留任はない』と思わずこぼしてしまいました。近年、株主総会でプロ野球のことを質問されることが多くなってきたんです。株主総会でウソは言えませんからね〜(笑)」
 そもそも、「荒木よりもイケトラ」の向きが強くなった理由だが、ヤクルトはチーム再建の第一歩として『野村回帰』を始めている。野村時代のような細かいミーティングを復活させるべきとし、野村氏の右腕だった伊勢孝夫氏を緊急で呼び戻している。こういう意識改革はすぐに効果が出るものではないが、こんな指摘も聞かれた。
 「相手を徹底的に研究する野村式のミーティングを廃止したのは、古田(敦也)なんです。兼任監督に就任するなり、野村の傀儡と言われるのを嫌がったのか、旧来のヤクルトのやり方を全て改めさせました。野村監督のID野球をもっとも知り尽くしたのは古田かもしれませんが、ヤクルトから野村カラーを払拭させたのも彼です。そうなると、阪神で野村野球を学び直した広沢、楽天でコーチ入閣し、野村監督を支えた池山の方が今のヤクルトに適しているんです」(球界関係者)

 順調に行けば、荒木コーチの昇格となるだろうが、『野村回帰』を進めるスタッフにすれば、イケトラの方が適任というわけだ。
 「巨人はストッパーのクルーンに限界を関しています。今季で契約任期が切れるヤクルト・林昌勇を『強奪』されるのではないか、と…」(前出・同)
 昨年オフ、複数年契約の提示を断った青木宣親(28)のメジャー挑戦は間違いない。
 「高田監督は『解任』されてもおかしくない状況でした。本人も責任を感じ、それを望んでいたのに、今も『休養扱い』ですからね。企業組織として人間味を感じますが、プロスポーツの組織がそれでいいのか?」(同)
 フロントは次期監督を1人に絞りきれず、ガタガタ。現場は大幅な戦力ダウンで“新監督”は「サポートなし」の最悪の状況でスタートすることになるだろう。荒木コーチを始め、次期監督候補たちは「次はイヤ。次の次に監督をやりたい」というのが本心ではないだろうか。

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