しかしながら、ドラマ『タイガー&ドラゴン』からはじまった落語ブームもそろそろ下火で、若い世代のファン獲得も最近は難しくなってきているようだ。
そんな中、一部の演芸ファンの間で今、盛り上がっているのが「上方落語協会分裂」の噂である。
東京の落語界は「一党一流二協会」と呼ばれており、落語協会、落語芸術協会、立川流、圓楽党の四つの団体がそれぞれ別の舞台で活躍しているが、大阪では上方落語協会のみである。これは上方落語の歴史が比較的新しく、寄席も無かったことから、一協会のみで運営できていたからである。
聞くところによると、上方落語協会から分裂する新団体の会長には、桂ざこばが就任するという話だが…?
「上方落語の注目度は年々上がっていて、所属する落語家も増えてきました。分裂の噂は三枝さんとざこばさんの喧嘩別れというわけではなく、人気の二分化と見たほうが良いと思います」(演芸評論家)
あえて二つに分けることにより、上方落語界全体の人気を高める作戦のようだ。
ところが今、三枝とざこばは、とある落語家の引き抜き問題で揉めに揉めているらしい。はたしてその落語家とは…?
「笑福亭鶴瓶をどちらがもらうかで、三枝さんとざこばさんはかなり揉めているらしいです。『世界のナベアツ』を弟子にした三枝さんは、人気のある鶴瓶を絶対に離さないでしょうし、新協会を作るざこばにしても、鶴瓶がいればこれ以上の武器はないですからね」(前述の演芸評論家)
分裂へのカウントダウンは人間国宝・桂米朝の完全引退からはじまるという。今後も上方落語からは目が離せない!?