今回、お店に行った時に席に着いたカリン(仮名)は黒髪と白いドレスが似合う落ち着いた雰囲気のコである。短い時間で口説くためには、心を揺らす言葉を投げかけるのが一番だが、キャバクラの仕事を長く経験しているコは並大抵のことでは動じない。相手のパンチを待ってからカウンターパンチで切り裂くボクサーのように、スキを自分からみせようとしないタイプなのだ。
そんなキャバ嬢のガードを崩すのに占いが活用できる。誕生日占いや姓名判断のような相手のプライバシーに触れるような質問は最初からおこなわないほうが良いので、手相を観て占う手法が一番ポピュラーといえるだろう。しかし、口説くという大切な目的を忘れ、占いを当てることが目的になってしまうと口説くことに失敗する。
カリンに対しておこなった占いがあまりにも当たりすぎてしまった為に逆に警戒させてしまう結果となった。初めて会ってから、わずか10分足らずの間に占いでズバズバと的中させてしまうのはNG行為なのだ。結局は、カリンを怖がらせてしまったので、口説くどころの話ではなくなってしまった。
占い師とお客という関係なら、もしかしたら恋愛に発展する可能性はあるが、キャバ嬢とお客という関係性では成立しない。
占いを外して、笑いながら誤魔化すことが良いのだ。
キャバ嬢を口説くのに「占いで当てること」を目的にしてはいけない。占いをキャバクラで使うのは、あくまでも話のネタ程度と考えなければいけない。
(月山 皇)