5月22日にメキシコ入りした2人は、遠征初戦の5・29アレナメヒコ定期戦ではセミファイナルの6人タッグ戦に出場。
CMLLの期待度がうかがえる好待遇を受けたが、そのポジションは約束されたものではなかった。選手層が厚く、生存競争が激しいCMLLで生き残るのは容易ではない。初戦でインパクトを残せなければ出番は激減する可能性があったが、2人はトップ選手のエクトル・ガルサを病院送りにして、いきなりルードとしての地位をつかんでみせた。
その後、2人の快進撃が始まる。7月31日のビッグショーで行われた15人参加の金網カベジェラ(髪切り)戦では、内藤がトスカーノを丸坊主にすることに成功。アレナメヒコにおいて日本人選手がカベジェラ戦で勝利したのは、初代タイガーマスク以来30年ぶりの快挙であった。また、個々のキャラクターも確立され、裕次郎がカート・アングル張りにメダルを誇示して入場すれば、内藤は「東洋人は目が小さい」というメキシコ人が持つイメージを逆手にとり、目を見開くポーズを披露。それぞれのパフォーマンスに大ブーイングが飛ぶ。
9月25日の定期戦では裕次郎&OKUMURAが10チーム参加のタッグトーナメントを制覇。決勝では裕次郎がメキシコの英雄・ミスティコからフォールを奪う殊勲の星を挙げている。
さらに、10月2日の定期戦のメーンでは裕次郎&内藤&OKUMURAの日本チームに対し、ミスティコ&ウルティモ・ゲレーロ&ブラック・ウォリアーがリンピオとルードの垣根を越えてメキシコ軍を結成。
残念ながら日本チームは惜敗したものの、いまや裕次郎&内藤はメーンに欠かせない存在となっている。なお、遺恨が深まる裕次郎とゲレーロは、10月16日アレナメヒコで髪切りマッチを行うことになった。