的中馬券を確実にゲットするためには、まずはリニューアルされた阪神コースの特性を把握することが必要不可欠だ。
「ジャイアント馬場」と称される外回りコースは直線距離が延長され、タフなコースへと大きな変ぼうを遂げた。一方、今回「阪神C」が行われる内回りコースは、直線は352.5mから356.5mと4m微延長されただけだが、コース幅が広くなって各馬が力を存分に発揮できるようになったといわれる。
ニュー阪神のここ2週の芝1400m戦を振り返ると、3鞍が行われ、2歳未勝利戦で3番人気のシャウトライン、2歳500万特別の千両賞で8番人気のマザーズウィッシュ、古馬1000万のゴールデンサドルTで2番人気のアドマイヤディーノが勝利と、人気馬も伏兵馬も関係なく好走している現状。3頭の脚質も差し、先行、追い込みとまちまちで、狙いを絞り込む材料は見い出せない。
しかし、ニュー阪神について各ジョッキーの話に耳を傾けると、実に興味深いコメントが聞かれた。どのジョッキーも口々に「芝が長い」と語っているのだ。天才・武豊騎手も開幕週の折に「芝が長くてタフな馬場になった」と口にしている。実際、現在開催中の3場を比較しても中山、中京が野芝6〜8cmと洋芝10〜14cmの混合芝に対し、ニュー阪神は野芝6〜8cmと洋芝12〜16cm。ニュー阪神攻略には長い芝の克服が絶対条件といえる。
長い芝といえば、洋芝100%の札幌競馬場が思い起こされる。10月デビューのシャウトを除く、ニュー阪神芝1400m戦の勝ち馬2頭は、マザーズが新馬戦で0秒3差2着、Aディーノは<1112>と札幌で好成績を残していた。札幌でのコース実績が、そのままニュー阪神でも反映されるとみる。
そこで本紙特捜班は「阪神C」の初代チャンピオンに札幌コース巧者を指名。狙いはこれまで札幌でこそ力を発揮してきたチアフルスマイルだ。
札幌での3歳夏のデビュー戦は後続を1秒1も突き放すという、ケタ違いの強さを発揮する内容だった。昨年のクイーンSでも3着しているし、今夏に待望の重賞初勝利を挙げたのも札幌でのキーンランドCだった。パワーを要するタフな長い芝でこそチアフルはポテンシャルを全開する。
近2走のスプリンターズS、スワンSで(6)(15)着と大敗したのも、芝の短い軽い馬場が合わなかっただけ。これまでは洋芝100%の札幌こそ主戦場だったが、馬場改修されたことで、今後は阪神がもうひとつの“自分の庭”となるはず。
1400mも3勝を挙げている適距離。1週前追い切りで長めから追われたのに続き、今週も素軽い身のこなしと軽快なフットワークを披露しており、出走態勢も万全だ。また、キーンランドCでスマイルを勝利に導いている岩田騎手とのコンビ復活も心強い。
有馬記念を前に、何が何でも軍資金を稼ぎたい読者の皆さまは、この馬から勝負すべし!