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麻生首相 任期満了まで新型インフル対策!?

 衆院解散総選挙のタイミングが注目される麻生太郎首相が、任期満了まで突っ走る可能性が出てきた。永田町関係者によると、新型インフルエンザの流行で国内が過敏になっている中、その対策を口実に選挙を先延ばしにして“逃げ切り”をはかる腹づもりという。7日朝現在、国内の感染者は確認されていないが、インフル渦は麻生政権の寿命を延ばすことになるのか。

 日本国内が諸外国に比べて新型インフルエンザの流行に神経質になっているのは間違いない。薬局ではマスクが通常の4〜5倍の売れ行きという。永田町関係者は「西松建設事件で息を吹き返した麻生首相にとっては、今回のインフルエンザも追い風となりそうだ。幸い国内ではまだ感染者は出ていないが、この先、感染者が出ても出なくても、政府が大きなダメージを受けるほど深刻な事態を招く可能性は薄い。つまり、総合的にみて危機管理面では及第点がつけられることになる」と話す。

 新型インフルエンザをめぐっては、舛添要一厚労相が横浜市の中田宏市長から「あなたこそ落ち着いたほうがいい」と皮肉られる“場外乱闘”はあったものの、水際の防御策はほぼ完ぺきといっていい。ゴールデンウイーク中はこうした過剰なまでの対策が繰り返し報じられ、国民のあいだには一定の安心感さえ漂い始めている。
 そもそも大騒ぎすることはなかったといえばそれまで。
 しかし、世界各国では日を追って続々と感染者が確認され続けており、たまたま感染者が出ていないにしても政府のイメージは悪くない。永田町では、麻生首相がそうした空気を利用し、一気に任期満了ギリギリまで解散を遅らせるのではないかとの観測が広がっているという。
 前出の永田町関係者は「連立与党を組む公明党に配慮し、7月12日投開票の東京都議選とは最低1カ月は間隔を開けなければならない。そのため、8月中旬以降に解散総選挙となる見方が支配的だったが、その時期まで先延ばしするのであれば9月に入ってからのほうが分がいい。新型インフルエンザは夏場にはいったん収まり、涼しくなった秋以降にウイルスが変異するなどして再び勢いを増す“第2派”が警戒されている。ぎりぎりまで引きつけて『危機管理の麻生』で選挙戦を戦うのではないか」と指摘。麻生首相にとっては、ミソがついている経済、外交通という看板よりも、危機管理能力を争点にしたほうが有利という。
 政府もこれを織り込み済みなのか。河村建夫官房長官は6日、厚労省に舛添氏を訪ね、世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザの警戒水準(フェーズ)を世界的大流行認定を意味する「6」に引き上げた場合に備えて対策を検討するよう指示。「フェーズ6に上がっても、日本としてやれることは全部やらないといけない。日本の危機管理が問われる」とやけにパフォーマンス色の強いコメントを発した。
 「漢字誤読でプライドをズタズタに切り裂かれたころのしかめっ面に比べると、麻生首相はまるで天使か仏様のようなやわらかい笑顔をみせています。一度、地獄の淵をのぞいただけに支持率上昇のうれしさもひとしおでしょう。本音を言えば1日でも長く総理のイスに座っていたいでしょうし、解散など打ちたくないはずです」(政治ジャーナリスト)
 本当にそんな夢を見ているのならば、とことん懲りない男である。

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