この事件に対して、ネットユーザーからは「新年早々からいったい何をやっているんだ。子離れしろ」「こんな父親だから素直に実家には帰省したくなかったんだろうな。息子はおじいちゃん思いのまともな人物なのだろうと感じる」「祖父の家に父も帰省していたんだから、息子と鉢合わせしたということは結果的に何も問題がない流れなのに、身勝手すぎないか」などと呆れる声が続出。また、「ただの親子げんかじゃないの?家族間で解決すべきでは」「成人している息子が父親に頭突きされたからといって警察を呼んで、警察が動いたことにびっくり」などと、この件が事件になったことに首をかしげていた。
しかし、さらに多く見られたのは「家族間だからこそ、話の通じない毒親とのトラブルで警察を介入させたのは賢明な判断」「普段からこの男が毒親だったから、息子としてはこれを機会にして罰を与えたかったのでは?」「身内、ましてや父親を警察に逮捕させるなんて、よほどの理由がないとしないことだよね。毒親と一生縁を切りたいという目的があったのかもしれない」という意見で、男を“毒親”ではないかと疑うものだった。
その流れで、ネットユーザーからは自分自身の「毒親」にまつわるエピソードが次々に飛び出した。「うちの父親はこの男と考え方が似ている。嫌々帰省しては毎年トラブルになっているから、他人事ではない」「自分は毒親育ちだから、帰省はしない。でも、両親は毒親だからこそ、なぜわが子が帰省をしないのか理解しようとはせずに、『親を大切にしないなんて親不孝者』とか逆ギレしてくる」「幼少期に殴る蹴る、挙句の果てには性的虐待まで加えてきた父親が、平気な顔で帰省するよう要求してくるから、そのこと自体が苦痛でしかない」などと、実家への帰省に関して毒親に悩まされている人が少なくないことが見受けられた。
“年末年始は親に顔を見せることが当たり前”という慣習に苦しめられている人は、実は珍しくないのかもしれない。
文/浅利 水奈