生田は1966年に松竹の映画『命果てる日まで』でデビューし、映画やテレビドラマで活躍。有名なところでは1978年にフジテレビ系列で放送された故・田宮二郎主演のドラマ『白い巨塔』で、田宮(財前五郎役)の妻・杏子役を演じていた。『欽ドン!』では“良いOL”の役を演じてブレイク。女優の松居直美らと「よせなべトリオ」としても活躍した。
「気さくな人柄で誰にでも愛されました。晩年は更年期障害からうつ病になったことを公開して、同じ病気で苦しむ人たちの励みになろうと努めていらっしゃいましたね。今でも彼女を慕う女優さんが多いのは人柄だと思います。上品で、笑い顔が素敵な人でした」(芸能関係者)
晩年は闘病生活もあって、なかなかテレビでの活躍に触れる機会がなかった生田。『欽ドン!』での躍動を覚えている世代も40歳以上だろう。そんなこともあってかSNSでは「亡くなった生田悦子って生田斗真のお母さんなんでしょ?」「どうやら生田斗真とは縁戚関係らしいな」などの書き込みも見られた。
「生田さんは58歳のときが初婚です。結婚をする前から彼女はうつ病を患っていました。その当時のインタビューで語っていましたが、『頑張って』という言葉を掛けられるのがつらかったそうです。“良い人”をやめたことが立ち直るきっかけになったと話していました」(同・関係者)
生田は今年の4月25日にテレビ朝日の『徹子の部屋』に出演した際、人生の最後について語っていた。
「自宅で倒れたら救急車を呼ばれず、そのまま息を引き取ることが理想」
「もし助けられて後遺症を残し、迷惑を掛けながら生きていきたくはない」
実際は都内の病院で息を引き取ったそうで、口にしていた理想とは違ったようだ。しかし、多くの人が冥福を祈ったことは、生田の耳にも届いていることだろう。