この展示内容では当然のことだが、批判にさらされ、なおかつ脅迫じみた文書も寄せられたことから、結果的に8月3日、芸術祭の実行委員会(会長:大村秀章愛知県知事)は、「不自由展」の中止を決めた。ちなみにこの芸術祭には公金が使われ、朝日新聞文化財団も助成している。
批判は右翼陣営から「芸術の衣をかぶせた反日行為である」という意見が寄せられ、擁護派(左翼陣営)は、「表現の自由が権力によって蹂躙され、暴力的な手段で中止に追い込まれた」と、いつもの左右対立が浮き彫りになっている。
「欧米式の一般論、つまりグローバルスタンダードから照合すれば、公金による助成の対象となった展示会の特定の作品の展示を拒否しても『表現の自由』の侵害にはなりません。民間団体主催の展示会であれば、『表現の自由』は最大限に尊重されるべきですから、その表現責任は表現者が負うべきです。従って今回の『不自由展』が民間の行った行為ならば、一部の強硬な保守・右翼陣営は抗議したでしょうが、ここまで大きな社会問題にはならなかったでしょう」(市民運動ウオッチャー)
とにもかくにも、今回の“化粧を施した少女像”がアートと呼べるかどうか…。
「ソウルの日本大使館前の慰安婦少女像はウィーン条約違反であるし、そもそも、あの像のモデルは慰安婦ではない。しかもキーホルダーやステッカーなど広範に売られている商業グッズです。それを不自由展に潜り込ませる某組織のやり方は、さすがと言えば、さすがです。もっと言えば、韓国で建立されている徴用工像と、その隣にそのモデルとなった日本人労働者の写真を展示してもらえればよかったですね」(韓国ウオッチャー)
軍艦島の日本を呪う落書きが偽造であることも然り、反日グッズは、そのすべてが歴史ねつ造の産物。芸術の範疇(ホワイト)から逸脱させるべきシロモノだ。