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ダルビッシュ有 来季にもメジャー移籍か

 日本ハムのダルビッシュ有投手(22)の周辺が騒がしくなっている。3月のWBCの日本代表、原ジャパンでは松坂大輔(レッドソックス)と並ぶ投手陣の二枚看板が確実視され、大リーグのスカウトが注目しているからだ。本人は「メジャーには行かない」と言っているものの、かつて松坂が移籍したときとそっくりの状況になってきている。

 辛口で知られる、あの楽天野村監督が高く評価するなど、球界の誰もがその実力を認めるダルビッシュ。WBCに参戦する16カ国の1次登録選手が発表されたとき、アメリカでも日本のエースとして取り上げられたほどだった。スポーツ紙デスクが言う。
 「メジャー各球団のスカウトは、こぞってずっと追いかけている。ダルが『(メジャーには)絶対、行かない』といくら言っても、あきらめるはずがない。それほど注目されています」
 状況証拠、説得材料はそろっている。すでに日本の野球に物足りなさを感じているふしがあるからだ。前出のデスクが続ける。
 「打者と対戦することより、いいピッチャーと投げ合う投手戦にこそ燃える。1点取るか取られるか。武士の真剣勝負のような試合です。それが昨シーズンは少なかった。プロ意識の塊みたいな選手ですから、誰が相手でも成績はしっかり残すでしょうけど、本心は違う。それがWBCに懸ける意気込みになって表れています」
 昨年暮れの練習から、すでにWBCで使われるボールを投げている。滑りやすいといわれるが、どんな球にでも対応できなければプロではないといわんばかりに「ストライクは投げられる」とあっさり言いのけている。それどころか審判によってマチマチな国際試合の判定にも順応しようとしている。スポーツ紙記者が言う。
 「審判の判定に不満なとき、よく顔に出していましたが、その欠点は修正する、ポーカーフェースで投げると言ってる。見上げたプロ根性です」
 2月1日からのキャンプに来る審判団には、審判それぞれに違うストライクゾーンで判定してもらうプランも明かしている。どんな状況になろうと、ストライクは投げてみせるといわんばかりなのだ。

 現場で取材している記者にもよるが、肩はすでに七、八分、でき上がっているようだ。それほどハイピッチで仕上げている。
 「北京五輪のリベンジ、それしか今のダルビッシュには頭にない。マウンドの表情から想像がつくように負けず嫌い。どこが相手だろうと0点に抑えてやる、その一点でしょう」(前出・記者)
 気になるのは国際試合で通用するかどうか。
 「審判の判定に、今から備えようとしているのは自信があるから。東京ドームでの予選は眼中になく、アメリカでの第2ラウンド以降しか考えていない。ツーシームをはじめ、球種は松坂以上に多彩。勝負球は変化球になる」(同)
 ファンが気になるのはWBC以後だ。ダルは「メジャー(入り)は眼中にない」と言うが、本当にそうなのか。球界OBがこう言う。
 「本人が否定しても、流れは自然にメジャー移籍になる。松坂以上を周囲が認めているから抵抗できなくなる。向こうで通用するかって? そうでなければ、メジャーのスカウト連中が追いかけたりはしないよ」

 松坂は06年、第1回WBCで活躍したシーズンの翌年、ポスティングでレッドソックスに移籍している。独占交渉権に6年契約をプラスした総額は100万ドルを超えた。当時で約120億円の大型契約だった。先のデスクが言う。
 「不況の波は米球界にも及んでいて、1ドル90円前後と松坂のころに比べてドルの価値が3分の2に下がっている。もしポスティングにかかるようになったとき、ダルの父がどう判断するかでしょうが、それでも今シーズンの年俸2億7000万円の数倍、3倍以上にはなる。行きますよ、アメリカに」
 入団時の契約にメジャー移籍の一項が入っているといわれる。松坂と同じ道をたどるとすれば、あのダルビッシュの気迫あふれるピッチングは日本では、今季が見納めになる。

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