同局は今年も、大晦日はダウンタウン『ガキの使いやあらへんで』の『絶対に笑えへんスペシャル』7回目を放送する。それにしても、なぜ続けるのか。
「日曜夜の『ガキ使』は最近では10%を割ることも少なくありません。しかし、紅白の裏のスペシャル番組としては平均15%と順調。ちなみに昨年大晦日の『ガキ使』は第1部で18%、第2部が16%と大健闘でした」(テレビ雑誌編集者)
ただ、日テレがダウンタウンを抱え続けたい理由はDVDの売れ行きの良さにある。一枚6800円とセルにしては安くはないが、これまで累計400万枚もセールスしているのだ。バラエティーでこれだけ売るDVDも珍しい。金額に換算すると、ざっと見積もって272億円になる。
これを日テレ系列のソフト会社バップとよしもとディー・アンド・シーが“折半”し、日テレには136億円入ってきた。バップ飛躍のコンテンツといわれている。
売れ行きに反し、松本人志は「もうそろそろやめたらどうやろう」と話している。だが、日テレはやめるわけにはいかない。
10月に日テレホールディングスに変わってから、バップも連結決算対象の主力会社になった。'12年3月期決算では335億円を売り上げたが、同社売り上げは'04年の428億円をピークに下がっている。
ゆえに『ガキ使』をどうしてもラインナップから外すことはできないのだ。
「ここ2期大幅な赤字に苦しむ吉本興業も『ガキ使』の収入が途絶えると資金繰りに苦しむことになる。やめたくないはずです」(吉本興業事情通)
落ちぶれたとはいえ、ダウンタウンはまだ金のなる木のようだ。