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中日・根尾 日ハム・吉田 「高卒ルーキー」プロの壁

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提供:週刊実話

 期待の星たちもプロの洗礼を頂戴したようだ。

 中日・根尾昂(18)が2月9日、ファンイベントに駆り出され、こんな質問を受けた。「京田選手に勝てますか?」。これには黄金ルーキーもタジタジだった。
「根尾はけがで出遅れ、キャンプは二軍スタートとなりました。ドラフト指名当初は中日のレジェンド、立浪和義以来となる高卒野手の開幕スタメンも期待されましたが、体が付いていかなかったのでしょう。今は無理をさせず、オープン戦中盤に一軍合流を目指すしかない」(スポーツ紙記者)

 ショートの定位置を争うライバルの京田陽太は、3月9日から始まるメキシコとの強化試合で侍ジャパン入りが有力視されている。大卒の3年目、根尾が遅れを取るのは当然だが、「吉田輝星(18)よりはマシ」との気になる声も聞かれた。
「吉田は入団交渉時から二軍スタートを通達され、闘争心に火が点いたのでしょう。二軍組の中では、そのストレートの威力は群を抜いていて、仕上がりも早く、先発投手のコマ不足に悩む日本ハムなら開幕一軍もあると見られた」(担当記者)

 「負けて元々」の環境を与えてやれば一軍でも好スタートを切るかもしれないが、実際は違った。
「二軍だからよく見えるんです。一軍に合流し、対外試合を経験すれば、プロの怖さが分かるでしょう。昨年夏の甲子園から時間も経ちましたが、ストレート勝負、力でねじ伏せようとする投球スタイルは変わっていない。今のままではダメ」(球界関係者)

 もっと言えばオープン戦中盤までは全体的に打者の調整が遅れているため、新人投手は“錯覚”しやすい。
「吉田にはスライダーもありますが、まだまだ。楽天の松井裕樹は入団時、『スライダーの曲がり幅が大きく、プロでも手こずる』という評価でしたが、一人前になるまで時間が掛かった。吉田のスライダーは松井裕以下。今季後半に一軍登板できたら御の字」(同)

 根尾、吉田とも目標を下降修正しなければならないようだ。

 だが、2人とも「大切に育てる」という猶予を与えられない可能性もある。観客数アップに貢献してもらわなければならないからだ。

 中日は昨季、「松坂効果」の恩恵があったが、2年連続は考えにくい。お膝元の岐阜県出身である“スター候補”根尾に活躍してもらわなければ困るのだ。

 また、日ハムも本拠地移転を発表しているため、見送る側の札幌市民がどんな反応を示すのか、警戒しているのだ。マイナス要素を払拭するには、“甲子園の星”吉田の快投劇を演出しなければならない。
「2人とも将来性は十分なんですが、即戦力かと聞かれると難しいと思います。中日は内野陣も揃っているので、根尾を途中出場にまわすことも可能ですが、日ハムは昨季4勝に終わったオリックスの金子弌大を獲得したことからも分かるように、先発投手が不足しています。清宮幸太郎も育てなければなりませんし、『実力以外の理由』で選手起用する場面もありそう」(前出・球界関係者)

 日ハム・栗山英樹監督、中日・与田剛新監督ともに、スタメン編成で悩む場面が出てきそうだ。

 根尾、吉田は、ともにマジメな性格だ。「コメントが面白くない」なる声も聞かれるのは、余裕のない証拠。フィーバーに沸くのはキャンプ中だけとならなければいいが…。

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