新潮の記事は、2ちゃんねるで秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大容疑者(25)に関連するスレッドを検索すると、膨大な数のタイトルがヒットすると説明。加藤容疑者を礼賛する目を疑うようなスレッドが乱立していることを取り上げている。実際に、「神」「教祖」「救世主」などと崇める書き込みがあったのはまぎれもない事実だ。
しかし、同掲示板に書き込みをする2ちゃんねらーの一部には、この切り口がおもしろくなかったようで、口をきわめて罵っている。「ジャーナリストが釣られてどうする」「ネタにマジレスカッコワルイ」。ふざけたい&騒ぎたいだけの連中なのだから、相手にするな、本気にするな、ということのよう。2ちゃんねるではそれが常識という。加藤容疑者を批判する声のほうがはるかに多い、とも反論している。
それゆえ「なんでもかんでもそのまんまとらえちゃうんだね」「普段2ちゃん見てない人は信じちゃうんだろうね」などと、どこか冷めた感想がつづられている。
ただ、ネットの殺害予告で逮捕されるケースが続出したためか、ネタどうこうでなく慎重な対応も見受けられるようになった。スレッド名の「秋葉原通り魔・加藤智大は神!批判する奴は死ね!」は、「批判」以降「死ね!」までが削り取られた。ネットの世界の“ルール”がそのまま世間に通用しないことぐらい分かっているのだろう。
本紙の取材に週刊新潮編集部は「特にコメントはない」と回答。すべての記事がすなわちメッセージになっているということのようだ。