放送最終回翌日の23〜24日、本社12階の社員食堂を無料開放しただけだ。
「無料メニューはうどんやカツ丼など炭水化物が多く、すぐ売り切れになった。また、テナントで入るティーサロン『プロント』の飲物を1週間『半額』にした程度。テレビ朝日は視聴率が首位になったとき、食堂をすべて無料開放した。それに比べて、あまりにもしょぼいので出入りの制作会社スタッフも渋い表情です」(番組制作会社幹部)
これほどまでケチケチの経営に徹するのは、一つのドラマが当たっても、他の番組に元気がないからだろう。そのせいか、第1四半期は売上げ856億円で1.6%の減収。株価も8月から9月にかけて1200円から1300円の間をうろついたままだ。
だが、そんなTBSHDに朗報が舞い込んできた。
半導体製造で世界3位の東京エレクトロンが、世界首位の米アプライドマテリアルズと2014年後半に経営統合することが明らかになったが、この再編劇がTBSHDの経営に好影響をもたらしているのだ。
実は、東エレは1963年にTBS(当時)の出資により設立され、当初は東京エレクトロン研究所と名乗っていた。現在、赤坂のTBS所有のBizタワーに本社を置いていることでも、その関係がわかるだろう。
「TBSHDは東エレの株772万株を保有している。直近の株価が5200円として約400億円の目立たぬ資産を保有しているわけです」(放送業界関係者)
他に、1230億円の手元資金がある。
「さらに赤坂には1万坪の土地に二つの高層ビルと高級マンションを保有しています」(前出・放送業界関係者)
大盤振る舞いしないのは、株主対策かもしれない。
こうしてみると、視聴率と経営はあまり関係ないのかも…。