ゴミの分類分けに不慣れな中国人のために、豚を例に以下の指南文が登場した。ある意味分かりやすい。
〇豚が食べられるのが生ゴミ
〇豚が食べられないのが回収ゴミ
〇豚が食べると死ぬのが有害ゴミ
〇売って豚と交換できるのが資源ゴミ
「かつて上海には、分類しなくても“ゴミ集めおばさん、おじさん”がゴミ回収場に待機していて、ゴミ出しに行くと、『くれ!』と言い寄ってきました。その場でゴミ袋を破って中身を物色されるのでプライバシーも何もあったものではありませんが、これも過去の話になりました。このようにゴミをあさり売れそうなゴミを自動的に分類してくれるありがたい仕組みが、最近の資源ゴミ余りから、売れなくなったことで、ゴミおばさんやおじさんがいなくなってしまったのです」(上海在住日本人ライター)
今、日本各地で行き場を失ったプラスチックごみが山積みになっている。昨年1月、中国政府は突然、これまで世界中から受け入れていた資源ゴミ、プラスチックゴミの輸入を禁止したためだ。
これまで、輸出するペットボトルごみの7割以上を中国に送っていた日本では、第3国に輸出する企業、国内処理に奔走する企業など待ったなしの取り組みが進められているが、中国国内も収益目的にゴミ仕分けをする人がいなくなり、市民が仕分けしてゴミ出しをしないと焼却する際に困るようになったというわけだ。
日本でも古紙などの回収が、再生資源価格の低落、上昇の繰り返しによってホームレスや職のない人たちの生活の糧となったり、犯罪になったりと一定の評価ができない。ゴミの問題は環境、社会問題だけでなく経済も絡むのでややこしい。