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【雅道のサブカル見聞録】“痛車化”現象で再び注目を浴びるデコトラ

 最近のプラモデル界では、アニメやゲームの版権キャラクターをプリントしたキャラクターデカールが各メーカーから発売されいる。そのキャラクターデカールを使用してモデラーがカープラモデルを“痛車化”するのはそう珍しいことではなくなっているが、このプラモデルの痛化に最近、さらに新しい動きが起きている。それは痛化するキットにデコトラ(デコレーショントラック略、アートトラックとも言う)プラモデルを使用する人が急増しているということだ。

 「価格が普通のカープラモデルより高めに設定されている為に玄人向けの感があったが、最近の痛車の流行よりライトユーザーがかなり流入してきている」と語るのは模型業界誌編集者。デコトラで痛プラモを作る利点は、なんといっても大きなコンテナを自由にデコレーションできるところだろう。これにより普通の痛車とは違う多彩な表現が可能になる。それに加え、デコトラプラモデル特有のメッキパーツの数々が華やかさを際立たせるのだ。

 通常の状態から装飾品が多いおかげで気づかなかったが、最も痛プラ化に向いていたキットはデコトラだったのかもしれない。それを証明するように、去年痛車.netと青島文化教材社の共催で開催された「第一回痛プラモデルグランプリ」ではデコトラプラモデルを『らき☆すた』で痛化したキットが特別賞を獲得している。今月15日に締め切られた第二回大会では、素材にデコトラプラモデルを使用した応募作が結構な数あるとのこと。ひょっとしたらグランプリを獲得する痛デコトラが見られるかもしれない。

 映画『トラック野郎』のヒットはもう35年も前の話。まさか今頃になって、意外な形でデコトラプラモに再びスポットがあたろうとは誰が予想しただろうか。不思議なものである。(斎藤雅道)

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