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セ・リーグが導入を決定した予告先発制 本当に観客動員アップになるの?

 プロ野球セ・リーグが3月8日、臨時理事会を開き、今季から予告先発制を導入することを決めた。パ・リーグとの交流戦も含め、公式戦全試合で実施する。ただし、ポストシーズンのクライマックスシリーズ、日本シリーズでは実施しない方針。

 当初、両リーグで観客動員ナンバー1の阪神は難色を示していたが、最終的には全会一致でまとまった。セ・リーグは2年連続で観客動員が減少しており、危機感を募らせた同リーグがファンサービスの一環として導入を決めた。

 予告先発制を採用するおもな理由は、(1)情報提供によるファン層の拡大、(2)先発隠しのために他の投手の調整へ影響をなくすこと、(3)テレビ地上波放送減少の中でメディアの新たな企画の期待、といったところだ。

 先発隠しといえば、落合中日のオハコだった。先発が予想される複数の投手に前日に同じ練習をさせて、相手チームを幻惑させる戦法だ。また、相手先発を読むために、スコアラーの能力やデータも重要視されていたが、今季からその必要性はなくなる。落合博満氏が中日監督に留任していれば、まず賛成していなかったと思われ、同氏の解任が予告先発の導入に拍車をかけたといえる。

 ところで、予告先発は本当にファンサービスになるのだろうか。先発投手の読み合いや予想を楽しみにしていたファンも多く、批判的な意見も多い。ただ、それよりは「新規ファンの開拓」に重きを置いた措置。確かに野球に詳しくないファンにとっては、あらかじめ先発投手が分かっていた方が見やすいという利点もある。

 ただ、予告先発が観客動員につながるかどうかは、はなはだ疑問だ。セ・リーグは具体的なデータを元に議論したわけではない。確かにあらかじめ先発投手が分かっていれば、人気投手が先発のときは当日券の売り上げが伸びるだろう。しかし、逆に人気がない先発投手のときは、とても当日券が売れるとは思えない。この制度が導入されることで、客が入る日と入らない日がハッキリしてしまう危惧もあるのだ。

 野球ファンの多くが好きなチームの勝ち負けとともに、好きな選手が出場するかどうかに注目している。絶対的なレギュラー選手ならともかく、準レギュラー、控え選手のスタメン起用は、相手投手によって左右されることも多い。予告先発なら、「この投手が先発なら、好きな選手のスタメンはないだろうから観戦に行くのをやめよう」なんてことも起こり得るだろう。

 従って、予告先発で観客動員がアップするかどうかについては懐疑的だ。セ・リーグでは導入を1年に限定せず、来季以降も継続する方向で、効果についてはシーズン中、シーズン後に検証していく方針だ。

 果たして、この決断が吉と出るか、凶と出るか。観客動員がダウンするようなら、目も当てられない。
(落合一郎)

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