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忍者? 自然現象? 幽霊? 川越の大妖怪・ヤナ

 埼玉県は川越城に奇妙な伝説の残る井戸がある。

 川越城は江戸城を築城した太田道灌とその父親である道真によって1457年の長禄元年に築城された平山城で、現在は1848年、嘉永元年に立てられた本丸御殿の一部が県の有形文化財として指定されている。この城は別名を『霧隠城』といった。

 川越城内には『霧吹きの井戸』と呼ばれる井戸があり、いつの頃からかそこに『ヤナ』と呼ばれる正体不明の妖怪が住み着くようになった。しかし、この妖怪は城の者に悪さをするわけではなく、敵が攻めてくると霧を吹いて厚い雲で城を覆い隠し、また風を操って辺りを闇で覆い、洪水を起こして城を守る手助けをしたという。そこで、城に敵が迫り一大事となったときにはこの井戸のふたを開けると良いとされた。

 この妖怪の正体については諸説あり、一つは城の井戸が忍者などの隠密部隊の出入り口であり、戦の時に影ながら活躍した彼らのことを妖怪と称したのではないか、という説がある。
 また、川越城は平山城であるため冬場は霧に包まれやすく、この井戸は途中で川と繋がるように設計されており、冬場の空気との温暖差で川に生じた霧が井戸に逆流したことがあり、これらの自然現象を総括して妖怪としたのではないか、という説もある。
 他には、川越城築城の際に自ら人柱となった大田道真の娘“よね姫”の名前が変化し、自然現象と結びついて『ヤナ』という妖怪が産まれたのではとする説もある。

 この井戸は現在も移築されて現存している。近くには今年の大河ドラマ『江』の重要な舞台である喜多院もある(喜多院には江が家光を出産した『家光誕生の間』、家光の乳母である春日局の『春日局化粧の間』が現存)。観光の際には、一度お立ち寄りになってみては如何だろうか。

(黒松三太夫/山口敏太郎事務所)

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