報道によると、このFA宣言は移籍を前提としたものではなく、埼玉西武側は宣言残留を認めているとのこと。ただ、報道の中ではソフトバンク、オリックス、楽天といったパ・リーグ他球団が獲得に興味を示しているとも報じられている。
2008年のドラフトで3位指名を受け、埼玉西武に入団した浅村。チームの主将を務めた今季は全143試合に出場し、「打率.310・32本塁打・127打点」の成績を残し、自身2度目の打点王を獲得。2008年以来10年ぶりのリーグ優勝を果たしたチームを、グラウンド内外で牽引してきた。
2年連続のリーグ優勝、そしてその先の日本一に向け、浅村の残留は必要不可欠であることは疑いようがない。ただ、主に二塁を守る強打者である浅村は、他球団にとっても非常に魅力的な存在であることもまた確か。これから順次交渉が行われることになるが、複数球団による争奪戦が展開されることは極めて濃厚といえるだろう。
日本シリーズの終了から2日、“ストーブリーグ”開幕の号砲を告げることとなった今回の一件。これを受けたネット上には「どのチームが争奪戦に参加するかな」、「素晴らしい選手なので行き先が気になる」、「とにかく自分が納得できる決断をしてくれたら」といった声が寄せられている。
一方、中には「またチームから主力が出ていくの?」、「もう出ていかれる前提で考えるしかないのかも」、「この時期はライオンズにとって暗いニュースばかり」といった埼玉西武ファンからのコメントも。埼玉西武はこれまでも数々の主力をFAで失っているが、浅村がその系譜に入ることを危惧しているファンも非常に多いようだ。
このまま他球団に移籍するのか、それとも残留して来シーズンを迎えるのか。埼玉西武ファンの心落ち着かない日々は、しばらく続くことになりそうだ。
文 / 柴田雅人