同番組は、タイトルを変更しながら18年続いている志村主演の深夜コントバラエティ。今回はその17作目に当たる。このシリーズのほとんどでダチョウ倶楽部の上島竜兵、肥後克広がレギュラーを務めていたが、今回の出演はなし。ここに来て大悟が大抜擢された。2人の酒席にまつわるエピソードやアドリブも飛び出すコントは、視聴者からの反応も上々のようだ。
志村と大悟の関係が急接近したのは、昨年3月に放送された特番『志村けんのだいじょうぶだぁ』(前・同)での共演がきっかけだろう。トークコーナーで、大悟が芸人・志村に対する愛を猛烈にアピール。志村扮する “変なおじさん”ダンスを大悟は細部まで研究しているようで、「人を笑わすときに前で(手首を巻き込む)面白さはみんなやる。けど、志村さんは後ろでもやっている。これがすごい!」と身振り手振りで真剣に語った。この熱量が志村に伝わったようだ。
その数ヵ月後、昨年7月放送の『志村の夜』(前・同)に千鳥の2人がゲスト出演した際には、すでに志村と大悟のエピソードが出来上がっていた。大悟は「真っ赤な志村さんを何度も見てる! ほとんどサシで飲むから」「寿司屋行って高級クラブ挟んで、寿司屋に戻るってどういう飲み方?」などと、志村とのエピソードを嬉しそうに語った。また、同番組で大悟は、2日連続で志村とサシ飲みをした影響で翌日の仕事に2時間遅れた話も披露。通常であれば若手芸人の遅刻はご法度だが「理由に“志村けん”が入った瞬間、誰も何も言わなかった」と明かしスタジオの笑いを誘っていた。
関係を密にし、志村の番組レギュラーも射止めた大悟。志村は大悟を息子や孫のようにかわいがっているようだが、他の弟子たちはどう感じているのだろうか。
「あるラジオ番組の中で土田(晃之)さんが、“今、志村さんと一番仲がいいのは大悟だ“と発言したところ、上島さんが『ロケ番組では収録時間よりも飲みの時間の方が長い』など若干ムキになって話していました。上島さんにとっては、積み上げてきた立ち位置を大悟にすべて持っていかれたという気持ちが少なからずあるのでしょう」(芸能ライター)
先輩と交流を深める芸人は数多いが、事務所も異なり年齢も大きく離れる大御所の懐に入った大悟のような例は珍しいだろう。“お気に入り”の世代交代が起こったようだが、今後、上島の『志村でナイト』へのゲスト出演にも期待したい。