撮影者のTwitterには小さいながらも茶褐色の猿らしき生物の姿、および人間の足よりはるかに巨大な足跡の写真数点が投稿されており、同日撮影されたとされるYouTubeの動画には森のなかで猛獣が獲物か何かを威嚇するかのような雄叫びが録音されていた。
ビッグフットは「ネッシー」「雪男」と並び世界的にも知名度の高い未確認生物のひとつであるがその正体は長年に渡り謎に包まれている。「ビッグフット」の名が示すとおり50センチにもなるという巨大な足が特徴的な未確認生物であるが、死体らしきものの写真は多数報告されているものの生け捕りにされたことはなくおよそ50年に渡り議論が繰り返されている。
目撃場所は北米全土に渡り、あちこちでビッグフットらしき姿と足跡が写真に収められているが、もっとも有名な映像は1967年に撮影されたとされる「パターソン・ギムリン・フィルム」と名づけられたビデオである。
これはパターソン氏とギムリン氏というふたりの男性がカルフォルニア州の森の中で歩く猿人を発見し、途中でカメラに気がつきクルッと振り向き再び森の中へ去っていく猿人の姿を収めたものだ。
日本では平成以降、超常現象を扱うあらゆるテレビ番組で紹介されたのでご存知の方も多いと思う。
このビデオがあまりに有名になってしまったので、世界中でビッグフットの実在説が唱えられているのだが、このビデオについては現在、着ぐるみを着た男性が演じていたフェイクビデオという説が強い。
理由としては「(ビッグフットの姿が)あまりにゴリラに類似している」「歩きかたが人間そのもの」という二点であるが、後年になりいわゆる「中の人」が「フェイクだった」と告白していることから未確認生物の研究家の間ではほとんど研究対象とされていないのが現実だ。
ならば、ビッグフットは存在しないかというと完全に否定はできない。
ビッグフットという名前は1950年以降に名付けられたもので、以前は「サスカッチ(Sasquatch)」と呼ばれることが多かった。サスカッチは少なくとも19世紀以前からインディアンの間で「聖なる生き物」としての目撃情報があり、また現在でもビッグフットが現れるときにはUFOの目撃が相次ぐという謎のシンクロが存在しているからだ。
現にビッグフットのニュースが飛び込んだ昨年(2014年)の末は世界各国でUFOの目撃や火星人の話題が頻繁に報じられており、UFOとビッグフットの関係は今も続いている。
そのため「ビッグフットの正体は宇宙人、もしくは宇宙人のペット」という説も一部の研究者の間では強く言われている。
はたしてビッグフットは捏造なのか、遠い星からやってきた「宇宙猿人」なのか。UFOの目撃が熱くなっている今、2015年はビッグフットに要注目である。
写真:19世紀に撮影されたとされる「ビッグフット(サスカッチ)」の写真。ハンターに殺された後だろうか?
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)