イギリス・ランカスター州に住む6歳の男児が、タンブラーの蓋に舌を入れ、命の危機にさらされたと海外ニュースサイト『THE Sun』が7月25日に報じた。同記事によると、男児は33歳の母親が運転する車の後部座席に乗っていたが、直径10cmほどのタンブラーの蓋の飲み口の部分に舌を入れて取れなくなり、泣き叫んでいたという。母親はすぐに救急車を呼び、男児は病院で緊急手術を行うことになった。10人の医師チームによる大手術となったが無事に手術は成功。しかし、手術前に医師は、母親に「息子さんが亡くなる可能性もある」と宣告していたという。
同記事によると、死亡リスクがある理由として、タンブラーの蓋を外すと腫れ上がった舌が喉まで下がり、喉をふさぎ呼吸困難に陥る可能性があったとしている。また舌には主要な静脈が通っているが、蓋を外すことで舌にとどまっていた血液が一気に体内を循環するため、心臓に通常以上の血液が流れ込んで心臓発作を招く危険性もあったそうだ。
幸いにも、男児は手術の翌日には退院することができた。しかし数日たっても男児の舌は腫れ上がったままで、舌を口内に戻すことができず、うまく話すことができなかったという。同記事は手術後の男児の舌の写真を掲載しているが、舌は黒く変色し大きく腫れ上がり、舌先から3cmほどが黒ずんでいた。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「うちの息子もタンブラーの蓋の中に舌を入れて遊んでいる。注意しなければと思った」「タンブラーの蓋が重大事故を招くなんて大人でも思いもしないだろう」「どんなに注意していても子供は予想外の行動をするもの。母親は自分を責めないでほしい」などの声が挙がっていた。
海外には子供の思わぬ行動で大惨事になりかけた事件が他にもある。
イタリア・ヴェネト州にある銀行で、当時2歳の女児が金庫に閉じ込められる事件が起こったと海外ニュースサイト『The Local』が2016年2月に報じた。同記事によると、母親とともに銀行を訪れた女児は、母親が目を離した隙に、銀行にあった縦、横、高さ各50cmほどのちょうど2歳児がすっぽり収まるくらいの大きさの金庫の中に入り込み、扉を閉めたという。金庫は一度閉めると自動的に40分間はロックされるシステムになっていた。女児がいないことに気がついた母親がパニックになり、行員が女児を捜索。金庫の中に入り込んだことに気付いた行員が、消防隊に連絡。到着した消防士が金庫のロックを壊し、15分ほどで女子は無事に救出されたそうだ。女児に怪我はなかった。
子供は大人の想像を超える行動をすることもあるだろう。親は普段使うものや、日常的に見かけるものにも予想外の危険が潜んでいることを認識し、子供を見守る必要がある。
'HE NEARLY DIED' Boy, 6, ‘needed life-saving operation’ to free tongue stuck in Sainsbury’s water bottle lid(THE Sun)より
https://www.thesun.co.uk/news/9581035/boy-operation-tongue-stuck-bottle/
Italian firemen rescue child locked in bank safe(The Local)より
https://www.thelocal.it/20160219/italy-firemen-rescue-little-girl-locked-in-bank-safe/amp