番組スタートは87年10月というのだから、20年の長期番組になる。この番組が始まった当時のみのは、これほどの長寿番組になるとは予想がつかなかった。というのも文化放送を退社してフリーになり、名古屋にある実家の水道メーター会社「イッコク」で、サラリーマン生活との二重の生活が始まっていた。彼自身、芸能界に見切りをつけて、サラリーマンに転進しようとしていた時期だった。みのにとっては最後のチャンスの仕事だった。
そして同番組は成功。TBS「朝ズバ!」にこの勢いを持ち込んで、TBSの番組を看板番組に仕立て上げた。
しかし近年、視聴者の飽きは顕著に出てくる。みののパワーが落ちる同時に、「思いっきり」は生気を失い視聴率も低迷。最近では「笑っていいとも!」の9%後半に対して「思いっきり」は7%台と落ち込んでいた。
ところで日本テレビは、同時に看板番組の「ザ・ワイド」も9月で打ち切る。この番組は「思いッきり」に負けないほどの長寿番組でもあり、芸能スキャンダル等のニュースをもとにして成り立っていた。しかしながら、最近の番組を見ても全くのパワー不足。プロダクションからの横槍のために、芸能スキャンダルというテーマを扱えることができなくなった。ワイドショウとしての目玉商品がなくなったいま、時代の役割を果たしたということであろう。
ワイドショーの常連だった梨元氏がキー局から去り、さらに石川敏男リポーターも失職することになり、芸能界ニュースはこれからも先細りを続ける。
すでに芸能ニュースは、芸能界をいう枠では、タレントが小粒すぎてニュースとしての価値がない。ダルビッシュの結婚を見るように、芸能界という枠を取り払い、有名人をターゲットにした芸能ニュースの時代を迎えている。
みのはすでに次の仕事が決まっているが、芸能リポーターの石川さんの次の仕事が厳しいという。いよいよ芸能レポーターの粛清が本格的に突入している。