西山氏は6月23日発売の「週刊新潮」にて、不倫疑惑が報道された。同誌によると、相手は経産省職員の独身女性で、都内ホテルのバーで会い、その後、深夜の路上でキスしたなどとされる。その女性とは約1年前から密接な関係にあったと報じられた。
これが原因で、西山氏は6月29日、福島原発の広報役を更迭され、保安院付をはずされた。その後、7月15日付で官房審議官から官房付になっていた。官房付といえば、事実上の窓際ポスト。80年に西山氏と同期入省し、改革派官僚としてテレビ等でおなじみとなっていた古賀茂明氏(56)は、経産省大臣官房付に回されたが、仕事が与えられない状態をしいられた末、退職勧奨を最終的に受け入れて、9月26日付で同省を退職した。古賀氏とは全く事情が違うとはいえ、同様ポストの西山氏への退職勧奨も、時間の問題といえなくもない。
その彼がさらにダブルパンチを食らった。同省は勤務時間中に30代の女性職員と複数回の身体的接触を含む不適切な行為をしたとして、西山氏を9月30日付で停職1カ月(10月1日〜31日)の懲戒処分にした。同省はこの処分について、「職務専念義務に違反し、国家公務員としての信用を失墜する行為」と説明。原発事故後の3月下旬から6月にかけて、西山氏は省内の審議官室で、女性職員とキスや抱擁をしていたという。当該女性は週刊誌で報じられた女性と同一人物と見られている。
さらに、西山氏は10月4日付で、今度は訓告処分を受けた。これは、原発のシンポジウムで国が電力会社に「やらせ」を要請した問題で、同省は西山氏らに監督責任があったとした。この問題は不倫とは関係ないが、立て続けに2つの処分を受けた西山氏はまさに満身創痍。
西山氏は東京大学法学部卒業、ハーバード大学法科大学院修了のエリートで、将来の事務次官候補と目されていたが、その将来に大きな影が差した。不倫は身を滅ぼす典型的な例で、その代償はとてつもなく大きかったようだ。
(蔵元英二)
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