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北九州記念追い切り カノヤザクラが万全

 現在、同じ5歳牝馬でスリープレスナイト、カノヤザクラというスプリント界の2枚看板をようする橋口厩舎。当然、その使い分けも指揮官の腕の見せどころとなる。

 昨年はこの北九州記念にスリープレスナイト、そしてセントウルSにカノヤザクラを送り込んだ。しかし、今年は逆でカノヤを北九州記念に、スリーをセントウルSへ出走させる。その理由を橋口調教師はこう説明する。
 「アイビスSDが着差以上に強いレースだった。特に不安だったスタートが、うまくいったのは大きいね。あれならコーナーがあってもマイナスにはならないから」
 それまではゲートの出が悪く、後方からのレースが続いた。広い新潟、東京、阪神なら差し届くものの、小回りでは致命傷にもなりかねない。そのために直線の長いコースを中心に使われてきた。

 それが一転して、2年ぶりの小倉参戦。それも5歳を迎えて、さらに充実度を増したカノヤザクラへの信頼の表れだ。当然、実質的なトップハンデともいえる牝馬の56キロに対しても自信満々だ。
 「55キロで重賞を勝っているので、1キロ増量は仕方ない。馬格もあるので大丈夫だよ」
 今回はサマースプリントシリーズの3戦目。現在は函館スプリントSを制したグランプリエンゼルと10ポイントで並んでいるが、ここを勝てば合計20ポイント。シリーズ連覇に大きく前進する。
 「メンバーを見渡しても力は上位だし、普通に競馬をすれば何とかなる感じだね。運に恵まれる必要もないよ」
 昨年以上に成熟した夏女が今年は小倉で弾ける。

 【最終追いVTR】いつものように坂路で追われ、4F50秒8(一杯)の好タイムをマークした。前半から積極的に飛ばしていったこともあって、ラストは脚が上がり気味となり、3Fからは38秒2→26秒2→13秒6。それでも何とか踏ん張った。体調は引き続きいい。

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