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専門医に聞け! Q&A 高血圧に勧める「脚の筋ゆる体操」

 Q:血圧が少し高めで、正常高値血圧と診断されています。正式に高血圧と診断されると、降圧剤を服用することになると医師に言われました。薬は飲みたくないですし、何かよい方法はないでしょうか(40歳・食品会社勤務)。

 A:まず必要なのは、食生活の改善やストレス対処など、ライフスタイルの改善です。
 その中で高血圧の患者さんにお勧めなのが「脚の筋ゆる体操」です。
 この体操はまず、片方の足の指を1本つまみ、手の動きを利用して足首から先をブラブラと揺らします(足は脱力し、手の動きに合わせて揺らします)。
 ひとつの指が終わったら、隣の指をつまんで行います。指5本とも終わったら、反対側の足も行います。両足とも終わったら、次に仰向けに横になります。
 片脚を伸ばし、反対側の脚を上に上げ、膝を曲げます。その状態でふくらはぎの筋肉を縦と横にブラブラと揺らします。これを、疲れない程度で両脚交互にやります。
 この運動を行うとその場で血圧が下がります。なぜ、このように即効性があるのでしょうか。
 私たちの体内を巡る血液は、その70%が下半身に集まっています。足に運ばれた血液は、ふくらはぎの筋肉の「ポンプ作用」のおかげで、重力に逆らって心臓に送り返されます。
 しかし、ふくらはぎの筋肉が硬い人、筋肉量が少ない人、足に冷えがある人などは、ポンプ作用が弱いので、静脈の血流が悪くなりがちです。

●継続して行うことが必要
 「脚の筋ゆる体操」を行うことで、ふくらはぎの血行が改善し、足の冷えが取れます。ふくらはぎのポンプ機能を助け、スムーズに上半身に血液が戻るようになると、心臓へ戻る血液の量が増えます。
 すると、『心房性ナトリウム利尿ペプチド』という、心臓から出るホルモンが多く分泌されるようになります。このホルモンは利尿作用と血管を拡張する作用があります。
 その結果、血圧は下がりますので、このホルモンを分泌させることは重要というわけです。また、横になりリラックスすることで交感神経の過度な緊張を取り除き、自律神経を整えます。
 リラックスをして筋肉を緩めるという行為そのものが、高血圧の改善につながるのです。こうした意味でも、「脚の筋ゆる体操」は高血圧の改善に有効なのです。
 前述したように、この体操を行うとその場で血圧が下がります。しかし、継続して行わなければ、また元に戻ってしまう恐れがあります。日々継続して行うことが大事です。

首藤紳介氏(表参道首藤クリニック院長)
 久留米大学病院小児科、大分こども病院、聖マリア病院、湯島清水坂クリニック等の勤務を経て、表参道首藤クリニック院長。自然療法や代替医療をはじめ、水素温熱免疫療法や再生医療(臍帯血幹細胞治療)などの高度先進医療を実践。

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